beacon

「絶対に気を緩めるな」フランスを例に出すハリル、予選突破決定も選手に猛ゲキ

このエントリーをはてなブックマークに追加

公式会見に出席したバヒド・ハリルホジッチ監督

 サウジアラビア遠征中の日本代表は4日、試合会場のキング・アブドゥラー・スポーツ・シティで公式練習を行い、5日のW杯アジア最終予選・サウジアラビア戦に向けて最終調整した。練習前にはバヒド・ハリルホジッチ監督が公式会見に出席。「良い試合になるだろう。両チームとも美しいチームだと思う」と述べた。

 8月31日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦に2-0で勝ち、最終節を残して6大会連続6回目のW杯出場を決めた日本。一方、2位につけるサウジアラビアは3位オーストラリアと勝ち点16で並んでおり、熾烈な2位争いを繰り広げている。オーストラリアがホームでタイに勝つと仮定すれば、サウジアラビアが2位を確保するには日本戦に勝利することが絶対条件となる。

「サウジアラビアはプレッシャーを感じているだろう。なぜなら勝たないといけないからだ」。そう指摘する指揮官は「ただ、我々も勝つトライをしに来た」と力説。約6万人収容のスタジアムは満員になることが予想されている。暑さと湿度という中東特有の気候条件もある。

「気候条件はサウジアラビアの選手のほうがアダプトしていると思う。アドバンテージは彼らのほうにある」としたうえで、「このようなコンディションでプレーするときは精神面が重要だ。個人的にも組織的にも、強い精神面を持って臨まないといけない」と強調した。

「オーストラリア戦は全員が力を出し尽くして勝利をつかみ取った。(サウジアラビア戦は)雰囲気も環境も“熱い”ものになる。我々がW杯本大会に向けて成長し、大きくなりたければ、非常に重要なテストになる」

「この試合は特別というより、成功したあとの試合」と位置づけながらも、消化試合という意識はない。「オーストラリア戦が終わって、何人かの選手は非常に疲労していた。どのチームで臨むかは決めていないが、オーストラリア戦であれだけのパフォーマンスを出した。今朝もミーティングをしたが、『絶対に気を緩めるな』『さらに高い気持ちを持って臨むチームにするぞ』と言った」と、チームの手綱を締めている。

 3日にはW杯欧州予選でフランスがホームでルクセンブルクと0-0の引き分けに終わった。「(ミーティングでは)フランスの例も出したが、ルクセンブルクという小国に対して、驚きの結果が出た」と明かした指揮官は「どんなチームにとっても、W杯最終予選に小さなゲームはない。しかも今回は相手のホームで、クオリティーも最も高いチーム。我々にとってかなり高い挑戦になる。本大会で野心を持って戦いたければ、この大きな挑戦を乗り越えないといけない」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

●ロシアW杯アジア最終予選特集
●ロシアW杯各大陸予選一覧

TOP