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酒井宏樹「パリのネイマールとブラジルのネイマールはまったく違う人」

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普段プレーするフランス国内での代表戦に臨むDF酒井宏樹

 10月22日のリーグ1第10節でブラジル代表FWネイマールを擁するパリSG戦と2-2で引き分け、金星の一歩手前までいったマルセイユの日本代表DF酒井宏樹だが、ブラジルとの対戦は別物だと警戒を強めている。

「パリでやっている彼とブラジルでやっている彼はまったく違う人。サッカーは連係が大事なので、そういうところを含めるとブラジル代表のネイマールはさらにすごい選手です」

 今夏のパリSG移籍後は、ウナイ・エメリ監督やFWエディンソン・カバーニをはじめとするチームメイトとの関係が何かと話題になり、マルセイユ戦でも1ゴールを決めはしたが、試合終盤に2枚目の警告を受けて退場している。しかし、ブラジル代表では違う。酒井宏樹は「どう見てもブラジル代表での方が気持ちよさそうにプレーしているじゃないですか」と言う。

「彼を止めるのは僕個人ではほぼ不可能。彼にボールが回ってくるまでの間にブラジル代表にプレッシャーを与えることが大事。リラックスした状態で彼にボールが回ってくると止めるのは難しいので、追い込まれた状態でボールが回ってくれば……」

 過去の日本戦で3試合7得点を決めているネイマールと対峙する難しさは、「パターンがない」(酒井宏樹)ことにあるという。「やってみてその日その日、その場面その場面で対応するしかない」のだ。

 そもそも、ブラジルを筆頭に、日本は南米勢との対戦を苦手としているが、酒井宏樹はその理由を「ヨーロッパで対峙しているアタッカーとはドリブルの仕方や仕掛けてくる間合い、テンポが違うから」と説明する。

 とはいえ、いつまでも苦手と言っているわけにはいかない。その足がかりとしたいのが、自身がプレーしているフランス国内での国際Aマッチとなる今回の試合だ。「フランスでお世話になっている人々が見てくれる可能性もある。そういう人たちのためにも良い試合をしたい」と満を持していた。

(取材・文 矢内由美子)

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