驚きの金髪姿で練習場に現れた日本代表DF長友佑都(ガラタサライ)が練習後、報道陣の取材に応じ、髪色を変えた理由を明かした。

「スーパーサイヤ人になりたかったけど、ただのスーパーゴリラになった」。自虐的なギャグに思わず報道陣が言葉に窮すると、「全然笑ってくれないじゃないですか」とおどけた。

　8日のスイス戦(0-2)から一夜明けた9日、スイス・ルガーノから事前キャンプ地のオーストリア・ゼーフェルトに戻ったチームはいったん解散。午後8時まで自由行動となり、食事に出かけたグループもあったが、長友は宿舎に戻り、ジムやプールでリカバリーした。そして、欧州で髪を切ってくれている美容師を宿舎に呼び、金髪に染め上げた。

　髪を染めたのは小学生のとき以来だという。「小学校3年で転校したとき、なめられないように染めて以来。そのときは茶髪というか、今のほうが明るいですね」。その理由については「心機一転というか、なかなか明るい話題がないので、髪くらい明るくしとこうかなと。冗談ですよ」と語った。

　W杯本大会直前の監督交代。しかし、西野朗監督就任後も状況は好転せず、2試合連続の無得点で連敗。国際Aマッチ3連敗中でW杯イヤーに入って1分3敗という厳しい現実に直面している。

　スイス戦後、「厳しいなの一言。これではW杯で勝てないと思う」と危機感を口にした左サイドバックは「チームの雰囲気もそうだけど、自分自身、気分を変えたいというのもあった」と心境を吐露。「このW杯で自分自身を世界に対してアピールしたい気持ちもある。いろんな思いがあってやった」と思い切った。

「スーパーサイヤ人を目指してやったけど、なかなかあそこまで格好良くならなかった」。冗談交じりに笑った長友だが、W杯に懸ける決意と覚悟を自分自身に、そして周囲にも目に見える形で示したつもりだ。

(取材・文　西山紘平)

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