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[SBSカップ]超大型CB三國ケネディエブス、世界相手に高さ発揮も感じた課題

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U-18日本代表の191cmCB三國ケネディエブスがゴール前で競り合う

[8.19 SBSカップ第3節 U-18日本代表 1-2 U-18パラグアイ代表 草薙陸]

 U-18日本代表の191cmCB三國ケネディエブス(青森山田高、福岡内定)が股関節痛から復帰。ここまでのSBSカップ2試合はベンチ外だったが、3試合目で初出場を果たした。

 超高校級DFの圧巻の高さは、U-18パラグアイ代表相手でも十分に通用。PAに放り込まれてくるボールを頭一つ高い打点から弾き返したほか、1点を追う後半終了間際にはパワープレーで前線に入り、GKとの競り合いを制して見せるなどその武器が世界相手でも通用することを示した。

 試合では相手MFジョバンニ・ボガード(リベルタ)やFWブラス・アルモア(スポルティボ・ルケーニョ)とのスピード勝負も。速さも特長とする三國は1対1で対応し、危ないシーンもありながらボールを奪い取っていた。

 ただし、本人はポジショニングやカバーリング、判断の部分などを課題に挙げる。先制点を失ったシーンは三國が相手FKを頭で弾き返した後、DFラインを上げようとしたが、味方の動きが揃わず。結果、三國がマーク担当だったCBロベルト・フェルナンデス(グアラニ)に抜け出され、決められてしまった。

 味方と守る上での優先順位を再確認。ベンチから見た2試合を含め、3試合を通じると「(J3を経験している)石尾崚雅(C大阪U-18)とか、他の選手にまだまだ負けていると感じています」と首を振った。CBへの挑戦を本格的に初めてからまだわずか。経験面は確かに浅いが、それでもサイズやスピードは他のCBにない武器。AFC U-19選手権を戦うU-19日本代表に抜擢される可能性もありそうだ。

 本人は上への意欲を口にする一方、現在の実力のままでは食い込んで行くことができないと感じている。「自分も1個上の世代とかオリンピックとか目指しているので、他のライバルたちには負けないように頑張りたいというのがある。(ただし)自分の能力プラスCBに必要なポジショニングとかカバーリングとかをもっと意識してやらないと、まだまだ上にはいけないと感じました。チームに帰った後もどう練習に取り組むのか意識することでだいぶ変わってくると思う」と巻き返しを誓った。

 冬へ向けた日々は選手権制覇への挑戦の毎日でもある。インターハイは2回戦で昌平高に逆転負け。2-0となってからの油断が敗因となった。常に声を掛け合いながら集中を高め、リスクを消すことは本来、自分たちの強み。SBSカップで同じくU-18日本代表を経験し、世界相手に学んだMF檀崎竜孔主将らとともに、より隙のないチームを目指す。

「最後笑って終わりたいし、選手権で優勝するという目標が一番上で山田に入学したので、それは中学時代からずっと思ってきていることなので、今年(青森山田中から通じて)6年目、自分の代で優勝したいというのがあります」。世代を代表するCBは年代別日本代表でのステップアップを追い求めながら、兄・DF三國ステイビアエブス(現順天堂大)が達成している選手権Vへ努力を続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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