「チュンくんが体現したように…」アジア杯優勝経験者、権田が語るアジア制覇の“秘訣”
あらゆる想定をしておく必要がある。2大会ぶり5度目のアジアカップ優勝を目指す日本代表だが、今大会の招集メンバーのうち、優勝した11年カタール大会を経験しているのはGK権田修一(鳥栖)、DF吉田麻也(サウサンプトン)、DF長友佑都(ガラタサライ)の3人のみ。試合出場こそなかったが、チームの一員としてアジア制覇を経験した権田は「どの試合も簡単な試合はなかった」と8年前を振り返った。
11年大会はグループリーグ初戦のヨルダン戦(△1-1)から後半アディショナルタイムに吉田のゴールでからくも引き分けに持ち込む展開。第2戦のシリア戦(○2-1)では微妙な判定でPKを献上し、GK川島永嗣が退場処分を受けた。MF松井大輔の負傷離脱や吉田、DF内田篤人の出場停止。決勝前にはMF香川真司も負傷でチームを離脱した。さまざまな逆境に立たされながら、準決勝で宿敵の韓国をPK戦で下すと、決勝では途中出場のFW李忠成が決勝点。延長戦の末、オーストラリアを破り、アジアの頂点に上り詰めた。
「僕はベンチからだったけど、毎試合、日替わりのヒーローが生まれて、出場停止やケガ人が出る中、最後も初戦しか出ていなかったチュンくん(李忠成)が点を取って勝った」。当時のチームの雰囲気について「控え組で練習している中でも、“次の試合でチャンスが来たらやってやるぞ”という雰囲気をみんなが持って練習に取り組んでいた」と回想する権田は「短期決戦のトーナメントはそういうところが大事。ずっと試合に出られなければしんどい部分もあるけど、チュンくんが体現したように、出られなくても気持ちを切らさず練習をやり続けたからあのゴールがあったと思う」と、主力や控えに関わらず、チームの一員として高い意識を持って日々の練習に取り組む重要性を熱弁した。
「チームの総力戦として7試合を戦い抜くことを考えていかないといけない」と、23人全員で戦っていく決意を口にした森保一監督もアジアでの戦いについて「これまでの日本代表の戦いの中で判定であったり、驚く部分であったり、いろんなことを経験してきた。その経験値を代表として生かしていければ」と指摘。「何が起こるか分からない。想定外のことが起こっていると驚いて、自ら乱れて崩れることがないように、ベストを尽くして戦っていければ」と、チームとしてどんなアクシデントにも動じない心構えと覚悟をもってUAEに乗り込むつもりだ。
(取材・文 西山紘平)
●アジアカップ2019特設ページ
11年大会はグループリーグ初戦のヨルダン戦(△1-1)から後半アディショナルタイムに吉田のゴールでからくも引き分けに持ち込む展開。第2戦のシリア戦(○2-1)では微妙な判定でPKを献上し、GK川島永嗣が退場処分を受けた。MF松井大輔の負傷離脱や吉田、DF内田篤人の出場停止。決勝前にはMF香川真司も負傷でチームを離脱した。さまざまな逆境に立たされながら、準決勝で宿敵の韓国をPK戦で下すと、決勝では途中出場のFW李忠成が決勝点。延長戦の末、オーストラリアを破り、アジアの頂点に上り詰めた。
「僕はベンチからだったけど、毎試合、日替わりのヒーローが生まれて、出場停止やケガ人が出る中、最後も初戦しか出ていなかったチュンくん(李忠成)が点を取って勝った」。当時のチームの雰囲気について「控え組で練習している中でも、“次の試合でチャンスが来たらやってやるぞ”という雰囲気をみんなが持って練習に取り組んでいた」と回想する権田は「短期決戦のトーナメントはそういうところが大事。ずっと試合に出られなければしんどい部分もあるけど、チュンくんが体現したように、出られなくても気持ちを切らさず練習をやり続けたからあのゴールがあったと思う」と、主力や控えに関わらず、チームの一員として高い意識を持って日々の練習に取り組む重要性を熱弁した。
「チームの総力戦として7試合を戦い抜くことを考えていかないといけない」と、23人全員で戦っていく決意を口にした森保一監督もアジアでの戦いについて「これまでの日本代表の戦いの中で判定であったり、驚く部分であったり、いろんなことを経験してきた。その経験値を代表として生かしていければ」と指摘。「何が起こるか分からない。想定外のことが起こっていると驚いて、自ら乱れて崩れることがないように、ベストを尽くして戦っていければ」と、チームとしてどんなアクシデントにも動じない心構えと覚悟をもってUAEに乗り込むつもりだ。
(取材・文 西山紘平)
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