beacon

求め続けてきた追加点…原口が仕上げの一発「リスクを冒してうまくいった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

3点目を叩き込んだ日本代表MF原口元気(ハノーファー)

[1.28 アジア杯準決勝 日本3-0イラン アルアイン]

 アジア最強と目されるイランとの準決勝、圧勝劇に華を添えたのは日本代表MF原口元気の爽快な一発だった。「あまり攻撃に関われていなかったので、最後に1本リスクを冒してうまくいったと思う」。大会を通じて見せていた追加点への姿勢が、見事に結実した瞬間だった。

 グループリーグ第2戦のオマーン戦、1点リードの後半アディショナルタイム。左CKを得た日本は守りに入るか、追加点を狙うかの選択を迫られていた。そんな中、原口は積極的に2点目を狙う姿勢を周囲にアピール。得点には至らなかったものの、試合後には「あそこで取れるようにならないと」と貪欲に語っていた。

 イラン戦での3点目はそんな姿勢が実ったゴールだった。多くの人数はかけられないため、得意のドリブルで独力突破。PA内までえぐり切ると、GKの動きを見ながら落ち着いて流し込んだ。「(攻撃の回数が少なく)昔ならイライラする部分はあったけど冷静にできた。メンタル的に成長した部分」と手応えにもなる一撃だった。

 得点以外の場面でもいまや持ち味となった献身性が光った。「パワーもあるし、スピードもある。カウンターとセットプレーがすごく怖い」と評するイランの選手たちに対し、「ヨーロッパでやっているので負けるつもりはなかったし、自信を持ってやった」という球際のデュエルを繰り返し続けた。

 3日後にはいよいよ決勝。ここまで攻撃陣で唯一全試合に出場しているが、まだまだ休むつもりはない。「次の試合に勝たないと意味がないし、今日とはまた別の試合になる。またイチから良いゲームを作り出さないといけない」。喜ぶのは今日まで、ハードワークが板についてきた27歳は頂点に立つまで走り続ける。

(取材・文 竹内達也)
●アジアカップ2019特設ページ

TOP