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4戦連続完封も“つなぎ”のミスを反省する権田「こういうのがいつか失点につながる」

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チームメイトと抱き合って喜ぶGK権田修一

[1.28 アジア杯準決勝 日本3-0イラン アルアイン]

 決勝トーナメントに入ってから3試合連続の完封勝利。自身がゴールを守った試合は4試合連続の無失点。それでも日本代表GK権田修一(鳥栖)は「僕自身、スッキリはしない」と、笑顔を見せることはなかった。

「僕自身がパーフェクトな試合をしたわけじゃない。僕以外の選手はパーフェクトな試合をしたと言えると思うけど、僕はスッキリ良かったとは言えない」。権田が悔やんだのは前半22分のシーンだ。ビルドアップでMF遠藤航につけた縦パスがミスになり、イランの逆襲を受けた。最後はワンツーでPA内に入ってきたFWサルダル・アズムンにシュートを打たれたが、権田が左足一本で防いだ。

 ビッグセーブだったが、そもそもピンチを招いたのは自分のミス。「こういうのがいつか失点につながる。最後、自分で防げたけど、防げずにチームに迷惑をかけることもある」。ただただ反省したが、試合中はすぐに気持ちを切り替え、その後は安定した飛び出し、セービングを見せた。後半16分にはMFアリレザ・ジャハンバフシュの強烈な直接FKを弾き出すなど、最後までゴールを許さなかった。

 ビルドアップに課題があることは自分自身、痛感している。準々決勝のベトナム戦でも吉田との連係ミスから決定的なピンチを招き、このときも自らのファインセーブでしのいだ。「鳥栖ではボールをポゼッションすることはしていない。今までやってなかったことをやろうとしている」。クラブと代表の違いはある。しかし、それを言い訳にするつもりはない。

「やらないといけないし、できると思われて呼ばれている。課題は分かっている。それを放棄して、“蹴ってればいいや”では何も成長しない」。攻撃の第一歩となるGKからのつなぎは森保ジャパンにおいても重要なポイントだ。今大会後にはポルティモネンセへの移籍が決定的と見られている守護神は、課題と向き合い、次のステップへと上っていくつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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