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アジア杯最大の収穫? 20歳冨安「まだまだやれることがある」

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20歳にして全試合に出場した日本代表DF冨安健洋(シントトロイデン)

[2.1 アジア杯決勝 日本1-3カタール アブダビ]

 大きな飛躍を遂げた20歳の夢舞台はあと一歩のところで道半ばに終わった。大会を通じてぐんぐんとパフォーマンスを向上させていた日本代表DF冨安健洋(シントトロイデン)だったが、決勝戦の試合後、自らの課題を次々に列挙して「まだまだやれることがある」と語った。

 グループリーグ初戦のボランチ起用を皮切りに、その後はセンターバックの主力として全7試合に出場。準々決勝サウジアラビア戦(○1-0)ではA代表初ゴールも決めた。準優勝という結果に終わった日本代表にとって、冨安の台頭がアジア杯最大の財産といっても過言ではない。

 だが、そんな評価は「周りが決めること」と関心を持たない。それどころか、1-3で敗れた決勝カタール戦の試合後には、縦パスへの対応、ボールの運び方、サイドバックへのパス回しなど、自身が課題と認識する点を事細かに列挙。手応えよりも改善点に目を向けている。

「長所を伸ばすより苦手をつぶしたいタイプ」「ネガティブになりがち」と自己分析するように、主力を担う現状にも驕った様子は欠片もない。苦手というヘディングは齊藤俊秀コーチとの特訓で補い、「『またお前か』と言われる」という毎晩のストレッチルーム通いで、連戦中のコンディション調整もこなした。

 そうして「できること」を続けた先にいまがある。「こうして公式大会に代表のユニフォームを着てプレーできたのは大きな経験。日本国民の応援を受けながらプレーできて、そうした経験値は今後の糧にしないといけない」。まだ20歳。“まだまだやれること”の先には大きな未来が待っている。

(取材・文 竹内達也)
●アジアカップ2019特設ページ

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