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久保建英とは共通点も…“ライバル”競演望むMF小林祐希「合うと思う」

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MF小林祐希(ヘーレンフェーン)

 トリニダード・トバゴ戦(△0-0)の後半16分にMF守田英正と交代してピッチに入り、ダブルボランチの一角としてプレーし、セットプレーのキッカーも任されたMF小林祐希(ヘーレンフェーン)。「前半はみんな(3バックが)初めての中、探りながらやっていて良いシーンを作れていたと思います」と全体を俯瞰しながら、「個人としては、点に絡むところを目標にしていたので、収穫はなしですね」と厳しく自己評価した。

 小林が入った後の時間帯は、ダブルボランチを組んだMF柴崎岳が思い切って前に行く場面もあるなど、攻撃のバリエーションを増やすことには一役買った。しかし、小林の評価基準はあくまでゴールと勝利。

「どれだけ良いゲームをしても点を取れなくては勝てないし、内容が悪くても点が取れれば勝てる。貪欲に点を取りにいくということは、常に続けていった方が良い。ただ、チャンスはたくさん作れていたので、あとは気迫ですね」。

 トリニダードトバゴ戦での約30分間のプレーを経て、エルサルバドル戦(9日・ひとめS)に向けての3バック時の課題も見つかった。

「ボランチとしては、3枚のCBから縦パスが入るときにコースを消したりとか、邪魔になってしまうシーンが結構出てしまうので、立ち位置を考えないといけない。あとは自分が受けてスルーパスとか、ウイングバックが走ったときにいい所に落とすとか、いろいろなイメージはできている。もし自分が出るとしたら、後ろの役割が増えるので、その中で前への意識も忘れずにやっていきたい」。

 今合宿中は、トレーニングの場で久保建英と頻繁に会話を交わしている様子が見受けられるという。
「たわいもない話ですよ。あのときどんなボールを受けたかったのかとか。誰でもするような会話だと思います」。

 さらっと流すが、左利き同士ということでフィーリングが重なる部分はあるのだとも言う。

「感覚は持っているし、一緒にやれば多分合うと思う。彼は走れば前に出てくるし、俺も前でボールを受けたいので、彼に預けて裏に、というのがイメージです」。

 東京Vの育成組織出身である小林にとって、FC東京の育成組織を経てプロになった久保は「ライバル」(小林)であり、味の素スタジアム育ちという共通点もある。今は、ともにピッチに立てば、力を合わせて日本を勝利に導くことが仕事だ。

「代表活動は何回もあるわけじゃない。速いスピードで(3バックを)すり合わせて、90分の中で仕留めていく作業をしないといけない。躍動感を持ってみんなが前にいけている時間が一番いいので、そういう時間をつくれるようにしたい」。

 やるべきことも、思い描く絵も明確。小林が目をぎらぎらさせている。

(取材・文 矢内由美子)

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