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「現段階で選りすぐり」のオール海外組でオランダ合宿へ…五輪世代登用、34歳FW岡崎復帰、20歳DF菅原初招集

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 日本サッカー協会(JFA)は1日、活動再開後初の合宿となる10月のオランダ遠征に参加する日本代表メンバーを発表した。新型コロナウイルスの影響を受け、25人全員が欧州組という史上初の編成。反町康治技術委員長は「現段階で選りすぐりの選手を集められたこと、これを強化としてつなげられることをありがたく思っている」と太鼓判を押した。

 発表された25人の所属先には、カタカナとアルファベットがずらりと並んだ。日本国内で敷かれている入国制限の影響により、国内組は帰国後に自宅待機が求められるため招集できず、日本代表の歴史で初めて海外組だけでA代表チームが編成されるに至った。

 キャプテンのDF吉田麻也(サンプドリア)、チーム得点王のMF南野拓実(リバプール)ら絶対的主力に加えて、所属先で注目を集めるDF冨安健洋(ボローニャ)、MF久保建英(ビジャレアル)も引き続き選出。これまで国内組が入っていたポジションには初招集DF菅原由勢(AZ)の他、MF板倉滉(フローニンゲン)、MF中山雄太(ズウォレ)、MF三好康児(アントワープ)ら五輪世代が新たに入った。

 森保監督は20歳の菅原について「AZの出場試合はチェックしている。今年に入ってからは出場機会という面では足りないところもあるが、欧州組でチームを編成するということで、将来A代表に十分絡んでくるであろうという期待を込めて招集している。とにかく貪欲に活動の中で成長につながる吸収をしてもらい、その刺激を所属チームに持って帰ってもらい成長してほしい」と期待を込めた。

 一方、所属先でのトレーニングを離脱していたMF中島翔哉(ポルト)の他、ロシアW杯メンバーで森保ジャパン招集暦もあるMF香川真司(サラゴサ)、MF乾貴士(エイバル)、FW武藤嘉紀(エイバル)が選外。ベテラン勢では昨季、ラ・リーガ2部で12ゴールを記録した34歳のFW岡崎慎司(ウエスカ)が昨年夏のコパアメリカ以来の復帰を果たしたのみとなった。

 森保監督は岡崎の選出について「岡崎の選考は(レスター・シティ時代とは)リーグの状況や、置かれている立場は変わったかもしれないが、彼がチーム内で得点という結果を出していることと、攻守ともに存在感のあるプレーをし、彼の存在価値は示してくれているので選考した」と説明。選外となった選手については「年齢で日本代表に選ばれないということはない」とした上で「もっと多くの選手を選考したいが、ポジションのバランスなど総合的に考えた上で選考している」と述べた。

 またFW浅野拓磨(パルチザン)、MF橋本拳人(ロストフ)はセルビア、ロシアとの移動制限の影響で選出が見送られた。一方、東京五輪世代専任のスタッフから栗原克志コーチ、川口能活GKコーチも帯同予定。森保監督は「A代表の活動をもって東京五輪チームの活動につなげていければというところで対応してもらおうと考えている」と先を見据えた。

 森保監督はオランダ遠征に向けて「ヨーロッパのリーグが始まった中、スタメンで出られるポジションを確保している選手もいるし、そうではない選手もいる。全体のコンディションをチェックしながら活動進めていきたい。試合においては勝利を目指して、こだわりを持って戦うこと、内容でも見ている方にいろんなものを感じてもらえるようにしたい」と意気込みを述べた。

 オランダ遠征の招集メンバーは以下のとおり

▽GK
川島永嗣(ストラスブール)
権田修一(ポルティモネンセ)
シュミット・ダニエル(シントトロイデン)

▽DF
長友佑都(マルセイユ)
吉田麻也(サンプドリア)
酒井宏樹(マルセイユ)
室屋成(ハノーファー)
植田直通(セルクル・ブルージュ)
安西幸輝(ポルティモネンセ)
板倉滉(フローニンゲン)
冨安健洋(ボローニャ)
菅原由勢(AZ)

▽MF
原口元気(ハノーファー)
柴崎岳(レガネス)
遠藤航(シュツットガルト)
伊東純也(ゲンク)
南野拓実(リバプール)
鎌田大地(フランクフルト)
中山雄太(ズウォレ)
三好康児(アントワープ)
堂安律(ビーレフェルト)
久保建英(ビジャレアル)

▽FW
岡崎慎司(ウエスカ)
大迫勇也(ブレーメン)
鈴木武蔵(ベールスホット)

(取材・文 竹内達也)
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