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“念願”トップ下に手応え語った鎌田、FW登録2人との連係に自信「どちらも速いのでやりやすい」

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日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)

 10月シリーズ第2戦のコートジボワール戦でA代表初のフル出場を果たしたMF鎌田大地(フランクフルト)がオンライン会見に応じ、前回からの上積みをピッチで示したいと意欲を見せた。

 A代表初招集だった19年3月は1トップで出場。同年10月の2試合でも基本は1トップでのプレーだった。所属チームのフランクフルトと同じトップ下で先発したのは前回のコートジボワール戦が初めて。その試合では後半13分に伊東純也のパスを受けてゴール前に持ち込み、決定機を作るシーンがあった。シュートは惜しくも決まらなかったが、手ごたえはあった。

「前回は初めてトップ下で試合に出て90分できたし、トップ下の方がやはりプレーしやすいという印象があった。得点チャンスもあったので入れられれば良かったが、周りとの関係性は悪くなかったと思う」と自己評価する。

 今回の招集メンバーは最終的に23人で落ち着き、MF登録は10人。4-2-3-1のシステムに当てはめれば他のポジションと同等の人数比率だが、ほかにも参加できなかったMF堂安律やMF奥川雅也がいる。その中でひとつ抜け出ていくためには、今回結果を出すことが重要になるだろう。そこは鎌田も自覚しているところだ。

「日本は前に良い選手がそろっているので、ポジション争いは大変。まずは、森保さんが大事にしている守備の部分や体を張ることをしっかりやって、でもゴールやアシストは残せたらいいかなと思う」と具体的な目標を挙げる。

 ゴールの部分では、チームとして10月の2試合よりも連係面のブラッシュアップが期待できるのはプラス材料となるだろう。10月は1試合目のカメルーン戦よりも2試合目のコートジボワール戦の方が内容が良かったことについて触れながら、「今回はすぐ1カ月後の活動なので、より関係性が良くなると思う。前回の改善点もみんなで話しているので、それができれば得点チャンスが増えると思う」と意欲を見せる。

 一方、アシストの面ではFWのメンバー構成が鎌田にとって追い風になるかもしれない。今回は所属チームの事情によりFW大迫勇也が招集外となったため、1トップ候補は鈴木武蔵と浅野拓磨。2人とも、ポストプレーが巧みな大迫とは特長が異なり、裏を取ってゴールを狙うことを得意とするタイプだ。鎌田は「拓磨くんも武蔵くんもリオ五輪のときからやらせてもらっている。どちらもスピードが速いので僕はやりやすい」と歓迎する。

 トップ下の選手としての印象を決定づけることがポジション確保に直結していきそうな気配。鎌田にとって11月シリーズは、日本代表で一気に階段を駆け上がっていくための重要な場となりそうだ。 

(取材・文 矢内由美子)

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