巧くて強い198cmの基準は「世界」。U-15世代の逸材ボランチ、木吹翔太
198cmという特大のサイズに加え、動けて、柔らかい、そして強い。才能集うU-15日本代表候補合宿でも一際関係者たちの目を引いているのが、MF木吹翔太(こふぃ・しょうた、JFAアカデミー福島U-15)だ。
相手のボールホルダーをねじ伏せるような守備と、強弱や精度の質高いパスがストロングポイント。昨年、1歳年上のU-15日本代表候補合宿にも選出されていた逸材ボランチは、しなやかなボールキープやマークをズラしてのミドルシュート、別格の高さ含めて同年代の代表候補チームで違いを示している。
ただし、本人は「出来ていない部分もある」「取られる時もある」「オンオフの動きをもう少し改善できたら」と語るなど満足感は無い。また今回、年上ではなく、同年代の代表候補チームに招集されたについて「悔しい気持ちもあります」と明かす。「同学年よりも上に選ばれて、自分をもっと成長させたいと思っています」という木吹は、今回の合宿で自分の常識を変えて、より大きな成長に繋げる考えだ。
「今回の合宿では(監督の)廣山(望)さんから『常識を変えろ』『日常を変えて』と言われていて、食事の面だったり、オフのところで日頃よりもリカバリーとか含めて意識してやったり、オンのところではパスの質だったり、最後寄せ切るところだったりはいつもよりももっと意識してできています」。目標の世界へ向けて、真剣に「常識を変えている」最中。一方でピッチで楽しそうにプレーしている姿も印象的だ。
現在では強みになっている技術面だが、JFAアカデミー福島U-15に加入した2年前は「周りのみんなに置いて行かれていて……」というレベル。だが、「その時に『基礎からやるしかないな』と思って、1年生の頃はひたすらパスだったり、トラップだったり、シュートだったり、止める・蹴る・運ぶをずっと練習や自主練でやっていました」。努力で自身を変化させてきたMFは、その成長に対しての喜びも感じている。
「こうやって代表とかにも呼んでもらえて、刺激をもらったり出来ていて、自分でももっと成長できるなと思ったり、やってきたことをピッチで出せたりできているので嬉しいなという感じはあります」。ガーナ人の父と日本人の母から恵まれた身体を得た大器は、これからも何度でも壁を乗り越えて、多くの嬉しさを感じながら目指す姿へと近づいて行く。
「デカいだけじゃなくて、デカい上にプラスアルファで足元があったり、身長も活かしたヘディングもできる選手になりたい。将来はヨーロッパで活躍できたり、日本代表をリードできる選手になっていきたいと思います」
地元が同じ石川県で、日本女子代表歴を持つMF北川ひかる(現新潟レディース)がJFAアカデミー福島時代にU-17女子ワールドカップで優勝するなど活躍。「新聞にひかる選手が載っていて、アカデミーという場所があるんだなと思って。小学2、3年の時だったんですけれども、その時から6年生になったら受けようと思っていて、受けて、受かることができたのでアカデミーに行きました」という木吹は、そのJFAアカデミー福島からどのような将来を描いて行くか。
ベルギー代表MFケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)が目標のプレーヤー。「パスが上手だったり、決定的なパスを出せたりする選手で、シュートもどんどん決める。海外でやっていくにはそういうプレーもできないと残れないと思うので、いつもプレーを見ていて、そういうパスがあるんだなとか、そういうシュートが打てるんだなとかいつも参考にしています。日本の中を基準じゃなくて、世界の選手を基準にしていきたい」。本気で世界を見つめながら、日常を過ごす。
(取材・文 吉田太郎)
相手のボールホルダーをねじ伏せるような守備と、強弱や精度の質高いパスがストロングポイント。昨年、1歳年上のU-15日本代表候補合宿にも選出されていた逸材ボランチは、しなやかなボールキープやマークをズラしてのミドルシュート、別格の高さ含めて同年代の代表候補チームで違いを示している。
ただし、本人は「出来ていない部分もある」「取られる時もある」「オンオフの動きをもう少し改善できたら」と語るなど満足感は無い。また今回、年上ではなく、同年代の代表候補チームに招集されたについて「悔しい気持ちもあります」と明かす。「同学年よりも上に選ばれて、自分をもっと成長させたいと思っています」という木吹は、今回の合宿で自分の常識を変えて、より大きな成長に繋げる考えだ。
「今回の合宿では(監督の)廣山(望)さんから『常識を変えろ』『日常を変えて』と言われていて、食事の面だったり、オフのところで日頃よりもリカバリーとか含めて意識してやったり、オンのところではパスの質だったり、最後寄せ切るところだったりはいつもよりももっと意識してできています」。目標の世界へ向けて、真剣に「常識を変えている」最中。一方でピッチで楽しそうにプレーしている姿も印象的だ。
現在では強みになっている技術面だが、JFAアカデミー福島U-15に加入した2年前は「周りのみんなに置いて行かれていて……」というレベル。だが、「その時に『基礎からやるしかないな』と思って、1年生の頃はひたすらパスだったり、トラップだったり、シュートだったり、止める・蹴る・運ぶをずっと練習や自主練でやっていました」。努力で自身を変化させてきたMFは、その成長に対しての喜びも感じている。
「こうやって代表とかにも呼んでもらえて、刺激をもらったり出来ていて、自分でももっと成長できるなと思ったり、やってきたことをピッチで出せたりできているので嬉しいなという感じはあります」。ガーナ人の父と日本人の母から恵まれた身体を得た大器は、これからも何度でも壁を乗り越えて、多くの嬉しさを感じながら目指す姿へと近づいて行く。
「デカいだけじゃなくて、デカい上にプラスアルファで足元があったり、身長も活かしたヘディングもできる選手になりたい。将来はヨーロッパで活躍できたり、日本代表をリードできる選手になっていきたいと思います」
地元が同じ石川県で、日本女子代表歴を持つMF北川ひかる(現新潟レディース)がJFAアカデミー福島時代にU-17女子ワールドカップで優勝するなど活躍。「新聞にひかる選手が載っていて、アカデミーという場所があるんだなと思って。小学2、3年の時だったんですけれども、その時から6年生になったら受けようと思っていて、受けて、受かることができたのでアカデミーに行きました」という木吹は、そのJFAアカデミー福島からどのような将来を描いて行くか。
ベルギー代表MFケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)が目標のプレーヤー。「パスが上手だったり、決定的なパスを出せたりする選手で、シュートもどんどん決める。海外でやっていくにはそういうプレーもできないと残れないと思うので、いつもプレーを見ていて、そういうパスがあるんだなとか、そういうシュートが打てるんだなとかいつも参考にしています。日本の中を基準じゃなくて、世界の選手を基準にしていきたい」。本気で世界を見つめながら、日常を過ごす。
(取材・文 吉田太郎)