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無観客でも届け応援…“史上初の挑戦”続けるキリングループ「ファンと選手の架け橋になりたい」

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 サッカー日本代表のオフィシャルパートナー*1を務めるキリンホールディングス株式会社は6月11日、ノエビアスタジアム神戸で行われたキリンチャレンジカップ2021・セルビア戦(○1-0)で、ファン・サポーターの応援メッセージをリアルタイムで選手に届ける「#届けてキリン ライブ応援」企画を日本サッカー史上初めて*2実施した。

*1 キリングループは1978年からサッカー日本代表を応援し、2015年4月、オフィシャルパートナーになりました
*2応援メッセージをリアルタイムにピッチ横のLED看板に表示するのは日本サッカー史上初(キリン調べ)


 この企画はファン・サポーターがTwitterに「#届けてキリン」のハッシュタグを添えて応援メッセージを投稿すると、ピッチ横に設置されたLED看板にそのメッセージがリアルタイムで表示されるという日本サッカー史上初の取り組み。セルビア戦は無観客で開催されたということもあり、試合中だけで約1万通にも及ぶ応援の声が寄せられ、ハッシュタグがTwitterの日本トレンド3位を獲得するという大盛況を博した。

 ファン・サポーターの応援メッセージが掲載されていたピッチ脇のLED看板は、本来、キリンの広告枠として自社製品のPRに使えるはずのスペースだった。だがこの企画ではあえて、その貴重なスペースをファン・サポーターが“応援する場”として譲り渡した。そうした異例の試みの裏には、キリンが応援の理想として掲げる『共創』への思いがあったという。

 ゲキサカでは今回、キリンホールディングス(株)ブランド戦略部でサッカー日本代表を担当する山口浩樹氏のインタビューを実施。企画に込めた思いや次回への意気込みを語っていただいた。


「私たちとしては、ファン・サポーターをはじめお客様と一緒に日本代表を応援していきたいという想いがあります。今回の企画では、選手とファン・サポーターの間にキリンが立って、選手の一番近くにメッセージを届けることができました。よく『共創』というふうに表現するのですが、そうした私たちのありたい姿に近い企画になったと感じています」(山口氏)。

 今回ファン・サポーターから寄せられたメッセージは「気持ちで負けないこと!!」「素敵なゴールを楽しみにしています」といった代表チームを鼓舞するものから、出場選手へのゴールやスーパープレーを期待するエールなどさまざま。また「子どもと一緒に見ています!」「仕事中ですが応援しています」といった多様なバックグラウンドを感じさせるものもあったという。


 そうしたメッセージは、ピッチ上で戦う選手たちにもしっかりと届いた。試合後のオンライン取材や日本サッカー協会公式YouTubeチャンネル『JFATV』を通じて、選手からは「メッセージがあるだけで僕らにとって心強いし、メッセージを自分たちのエネルギーにして頑張れる部分を感じている。すごくパワーになりました」「試合中にちらっと見ていて励みになった」というリアクションが寄せられた。

 また選手からの称賛は、こうした新たなトライに乗り出した“チャレンジ精神”にも向けられていた。ある選手からは「サッカーでもそうですが、失敗を恐れずにチャレンジしていかないと課題も見えないし、成長にもつながらない。どんどん挑戦することは自分も大事にしているところでもあるし、サッカー日本代表も大事にしているところです」とのメッセージが伝わっており、そんな心強い声がキリンにとっても大きな励みになったようだ。


「キリンは1978年から40年を超えてサッカー日本代表を応援し続けています。昨今、世の中が大きく変化する中で、新しい応援にチャレンジしている姿を見せていきたいです。応援のメッセージをただただ集める場所をつくるというだけでなく、ファン・サポーターの応援を実際に選手に届け、選手がプレーで表現するという応援の循環をつくることが今回のチャレンジの第一歩です。次の試合では精度や回数を上げて、もっともっとファン・サポーターの声を選手に届けていきたいです。受け取った選手が応援を『力』に変え、日本のゴールや勝利につなげることで、応援がなかなか届かない状況の中でも日本中を元気にしていくこと。これがキリンの目指すところです」(山口氏)。

「#届けてキリン ライブ応援」企画は7月に予定されているU-24日本代表のキリンチャレンジカップ2試合でも実施する予定。そこでは今回のトライで得た収穫や課題をしっかりとフィードバックし、よりパワーアップした形で行われることになりそうだ。

 ファン・サポーターから送られたメッセージはTwitter上から人力で集計し、一定のスクリーニングをかけて専用の表示システムに入力していくという仕組み。初回のトライを経たことによって練度が上がり、さらに多くの応援メッセージを届けることができそうだ。また試合展開に応じた応援メッセージの表示にも取り組んでいくという。

「もっともっとメッセージのボリュームを増やしていって、熱量を高めていきたいです」。そう意気込む山口氏は「リアルタイム性を縮めていければゴールの直後に後押しする声を届けていくこともできると思いますし、いつも応援している地元チームの選手への声も届けていければいいなと思っています」とさらなる展望を語る。


 そのためには、ファン・サポーターの協力も欠かせない。この企画は日本国内のファン・サポーターであれば、所属選手のアピールポイントを代表チームのファン・サポーターに印象付けるチャンス。また海外組のファン・サポーターであれば、日頃はなかなか声を届けられない選手に直接メッセージを届ける絶好の機会となる。そうしてピッチ脇のLED看板を使って応援合戦が繰り広げられれば、さらに熱量が高まることが期待できる。

「6月のキリンチャレンジカップでファン・サポーター、選手のみなさんにもキリンがこうした新しい取り組みをしていることを知ってもらえたと思うので、今後も継続しながらこれから日本サッカーの新しい応援の形として定着できたらいいですね。この企画が『今日この選手が出るから応援しようよ』って後押しするきっかけになってくれたりしたらいいなと考えています」

■「#届けてキリン ライブ応援」今後のスケジュール
2021年7月12日(月)
U-24日本代表 対 U-24ホンジュラス代表(ヨドコウ桜スタジアム)

2021年7月17日(土)
U-24日本代表 対 U-24スペイン代表(ノエビアスタジアム神戸)

▼「#届けてキリン ライブ応援」の詳細はこちらから。

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(取材・文 竹内達也)

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