beacon

吉田麻也が五輪無観客開催に覚悟の訴え「もう一度真剣に検討してほしい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

吉田麻也(サンプドリア)が覚悟の訴え

[7.17 キリンチャレンジ杯 U-24日本 1-1 U-24スペイン ノエスタ]

 U-24日本代表の主将DF吉田麻也(サンプドリア)が東京五輪の無観客開催についてアスリートとして思いの丈を語り、「真剣にもう一度検討していただきたいと心から思っています」と有観客の再検討を訴えた。

 この日、神戸で行われたスペイン戦はサポーターが詰めかけたが、本大会は無観客での開催となる。吉田はテレビインタビューで「無観客…は残念ですね」「なかなかアスリートがコメントを発することが難しい状況」などと話している途中で放送が途切れたが、その続きをオンライン会見で熱弁した。

「これはたぶん後で怒られますけど…」と切り出した吉田は「実際、(アスリートが)どっちのコメントをしても叩かれるような状況は個人的には間違っていると思う」と述べ、以下のように持論を展開した。

「五輪を開催するにあたって国民の税金がたくさん使われていると思うんですよ。なのに国民が見に行けないっていうのは、じゃあ一体誰のための、何のための大会なのか、という疑問がもちろんある。アスリートはやっぱりファンの前でプレーしたい。今日もそうですが、残り5分、10分で苦しい時にファン・サポーターの方たちのエネルギーが確実に僕らの助けになるし、僕らは本当のトップトップじゃないので、その助けを必要としていると思う」

「時差がなくオンタイムで試合を見れるというのは、僕が2002年のワールドカップでそうだったように、ものすごく感動と衝撃を受ける。そのために五輪を招致したんじゃないかと思う。ソーシャルワーカーのみなさんが毎日命をかけて戦ってくれていることは重々理解しているし、五輪がなくならなかっただけで、僕らは感謝しないといけない立場にいるのは理解している」

「忘れないでほしいのは、選手たちもサッカーに限らず、毎日命をかけて、人生をかけて戦っているからこそ、この場に立てている。それはこの1、2年のことじゃない。もっと言うと、マイナー競技で五輪にかけている人はもっといる。(有観客について)なんとかもう一度考えてほしいなと、真剣に検討してほしいなと思う」

「家族もそうです。じいちゃんばあちゃんだって自分の孫が五輪に出る姿をリスクを背負ってでも見たい人はいるだろうし。家族もいろんなものを犠牲にして我慢して、ヨーロッパで戦っている僕たちをサポートしてくれている。選手だけじゃなく家族も戦っている一員なので、その人たちが見れない大会って誰のための何のための大会なんだろうってクエスチョンがあります。真剣にもう一度検討していただきたいと、心から思っています」

●東京オリンピック(東京五輪)特集ページ

TOP