そんな、やわな選手ではない…千金弾のFW田中美南「取り返すぞという思いだった」

なでしこジャパンFW
[7.27 東京五輪GL第3節 日本女子 1-0 チリ女子 宮城]
苦しむチームを救ったのは、苦しみを味わった選手だった。なでしこジャパン(日本女子代表)FW田中美南は値千金のゴールを奪い、チームを決勝トーナメントへと導いた。
自力でグループリーグ突破するには勝利するしかなかった一戦。田中に出番が巡ってきたのは、0-0で迎えた後半からだった。「1点が遠かった。それでも、自分たちには本当に勝つしか道が残っていなかった。どんなに、何回外そうが、しっかり最後までゴールに向かうということを意識した」。何としてもゴールをこじ開けようとした。
そして、その姿勢が実ったのが後半32分。MF杉田妃和が打ち込んだ縦パスをFW岩渕真奈がPA内で受ける。粘り強くキープして送ったパスは相手に当たってこぼれるが、そこに反応したのが田中だった。「ブチさん(岩渕)が粘ってくれて、いいところにこぼれてきた。GKが横になったのを冷静に見られて、浮かせて決めることができた」。右足で合わせたシュートでネットを揺らし、チームを1-0の勝利へと導いた。
21日のグループリーグ初戦カナダ戦では悔しい経験をした。後半開始から出場すると、同5分にPKを獲得。自らキッカーを務めたものの、シュートは相手GKにストップされた。1-1で終えた試合後に「自分がPKをしっかり決めていれば勝てた試合だと思った」と悔しさを滲ませていた。だからこそ、この一戦に賭ける思いは強かった。
「本当に皆に救われた初戦だったので、『取り返すぞ』という思いだった」。強い思いを結果へと結び付けた。
高倉麻子監督も「(初戦で)PKの失敗はあったけど、パフォ―マンスはずっと良い。そんなことでメンタルが落ちるようなやわな選手ではない」とアタッカーへの信頼を語った。
(取材・文 折戸岳彦)
●東京オリンピック(東京五輪)特集ページ
苦しむチームを救ったのは、苦しみを味わった選手だった。なでしこジャパン(日本女子代表)FW田中美南は値千金のゴールを奪い、チームを決勝トーナメントへと導いた。
自力でグループリーグ突破するには勝利するしかなかった一戦。田中に出番が巡ってきたのは、0-0で迎えた後半からだった。「1点が遠かった。それでも、自分たちには本当に勝つしか道が残っていなかった。どんなに、何回外そうが、しっかり最後までゴールに向かうということを意識した」。何としてもゴールをこじ開けようとした。
そして、その姿勢が実ったのが後半32分。MF杉田妃和が打ち込んだ縦パスをFW岩渕真奈がPA内で受ける。粘り強くキープして送ったパスは相手に当たってこぼれるが、そこに反応したのが田中だった。「ブチさん(岩渕)が粘ってくれて、いいところにこぼれてきた。GKが横になったのを冷静に見られて、浮かせて決めることができた」。右足で合わせたシュートでネットを揺らし、チームを1-0の勝利へと導いた。
21日のグループリーグ初戦カナダ戦では悔しい経験をした。後半開始から出場すると、同5分にPKを獲得。自らキッカーを務めたものの、シュートは相手GKにストップされた。1-1で終えた試合後に「自分がPKをしっかり決めていれば勝てた試合だと思った」と悔しさを滲ませていた。だからこそ、この一戦に賭ける思いは強かった。
「本当に皆に救われた初戦だったので、『取り返すぞ』という思いだった」。強い思いを結果へと結び付けた。
高倉麻子監督も「(初戦で)PKの失敗はあったけど、パフォ―マンスはずっと良い。そんなことでメンタルが落ちるようなやわな選手ではない」とアタッカーへの信頼を語った。
(取材・文 折戸岳彦)
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