beacon

パリ五輪に大岩剛監督…JFA反町技術委員長「メダルに届くようにしてもらいたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本サッカー協会(JFA)は16日、理事会を行い、パリ五輪を目指すU-21日本代表監督に元鹿島アントラーズ監督の大岩剛氏が就任することを決議した。理事会終了後、JFAの反町康治技術委員長がメディアブリーフィングで選考理由を明かした。

 大岩氏はジュビロ磐田、鹿島アントラーズなどでプレーした元DF。日本代表としても3試合に出場した。監督としては2017年途中から鹿島の指揮官に就任し、18年にはクラブ史上初のAFCチャンピオンズリーグ制覇に導いた実績を持つ。

 反町技術委員長は「このカテゴリーはほとんどがJリーグで試合に出ている、出始めている選手なのでプロの選手の扱い。また大人のフットボールをやっている。なのでJ1の実績が当然ながら必要となる」と選考基準を述べた上で、大岩氏の実績を紹介。「鹿島なので常勝チームであることは間違いないが、3年連続でACLに行ける成績を残している。またACLでは18年に優勝している。アジア予選も出場権をかけて戦うことになる。アジアの戦い方を熟知しているのは一つの判断の要素」と高い評価を示した。

 大岩氏とはJFAの指導者養成事業で交流があり、その際の振る舞いも選考に影響したようだ。「私もしょっちゅうここでお会いしていたし、彼の人となりもよくわかっている。非常に厳格で立ち振る舞いも凛としているし、意志の強さを感じる部分がある。まさに監督だなと感じる」と評した反町技術委員長は「今年は暫定でいろんな監督にアンダー世代を任せたが、U-18でも指導の評価が非常に高いというのもあった。責任がある仕事だが、日本の今後を考えた上で適任だなと思って推挙した」と経緯を語った。

 そんな大岩氏に求められるのは、東京五輪でなしえなかったメダル獲得だ。

「指導者養成を含め、世界のサッカーに向けたアップデートをせざるをえない。それを踏まえた上で日本らしさ、われわれはJapan's Wayと言っているが、そういうものを顕著に表すことができる人間だと思っている」。

 そう高い要求を語った反町技術委員長は「世界大会の真剣勝負がこういう状況で難しい中、アジアでも勝ち抜くのは難しい状況になっている中で、競争力を上げて、勝ち抜いて、16チームの大会だが、そこでメダルを目指せる力が日本にはあると確信している。より具現化できるようにやっていただきたい」と力説。「五輪は日本のサッカー界の中で重要な位置を占めていると思う。残念ながらメダルに届かなかったところを次のパリ五輪ではメダルに届くようにしてもらいたい」と期待を語った。

(取材・文 竹内達也)

TOP