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飛び級でU-21代表合流のチェイス・アンリ、“世界一のCB”へ「死に物狂いでやらないと」

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後半の45分間プレーしたDFチェイス・アンリ

[3.9 練習試合 U-21日本代表候補 5-1 横浜FM]

 カテゴリーもメンバーもバラバラのチームでの経験がU-21日本代表候補DFチェイス・アンリ(尚志高)の血肉となっている。A代表、日本高校選抜、U-19日本代表候補、そしてU-21日本代表候補。2022年になってさまざまな合宿に参加しているアンリは「以前は全然声も出ていなかったけど、この合宿でもそのあたりはよくなったかなと思う」と、飛び級招集ながら積極的に取り組んできた。

 合宿最終日に行われた横浜FMとの練習試合は後半の45分間プレー。DF鈴木海音(栃木)とのコンビで左のセンターバックに入った。「一人がプレスに行って、一人がカバーする距離感を大事にして、近い距離でカバーし合った」。チームとして危ない場面も作らせず、後半は無失点。アンリも体を投げ出してのブロックなど体を張った。

「初めて左のセンターバックに入ったけど、もっと左足の精度を上げないといけないし、左足でもっと縦パスを入れられればよかった」。そう反省すると、前半のセンターバックを組んだDF木村誠二(山形)、DF馬場晴也(東京V)に対しても「自分と同じポジションの2人をずっと見ていた。うまいなと思ったし、ボールの運び方とかを試合を見て学んでいた」と貪欲に吸収していた。

 1月にトレーニングパートナーとして帯同したA代表合宿は今もアンリの中での“基準”になっている。「スピードが本当に違って、すごい刺激を受けた。この合宿もみんなうまくて、(レベルはA代表と)ほとんど変わらないと思う。自分がうまくなればもっと楽しいだろうなと思う」と目を輝かせた。

 A代表合宿を終えてからも日本高校選抜や各年代別代表の合宿に相次いで参加している。2月12日のNEXT GENERATION MATCHには日本高校選抜のキャプテンとしてフル出場。その後は2月27日から今月2日までU-19日本代表候補合宿に招集され、今月4日から6日までは日本高校選抜の静岡合宿に参加した。

 6日に行われたヤングサッカーフェスティバルではアンリのスルーパスからFW福田師王(神村学園高)の先制点が生まれるなど2-1での勝利に貢献。日本高校選抜はその後、Jヴィレッジに移動し、デンソーカップチャレンジに出場しているが、U-21日本代表候補に級招集されたアンリはチームを一時離脱し、7日から同代表候補合宿に合流していた。

 日本高校選抜はこの日、デンチャレ初戦で東海大学選抜に0-3で敗戦。今後はアンリも再合流し、10日に関東大学選抜B、11日にU-20全日本大学選抜と対戦する。「次は高校選抜のキャプテンとしてもっと声を出していきたい。(日本高校選抜は)今日は負けたけど、次は勝たせるキャプテンにならないといけない」と早くも気持ちを切り替える。

 今月17日にはドバイカップU-23に出場するU-21日本代表メンバーが発表される。再び飛び級で招集されれば、U-23クロアチア代表やU-23カタール代表といったチームと公式大会で対戦できる機会を得ることになる。「自分の目標は世界一のセンターバックになること。この世代でも中心選手にならないといけない。このままじゃ全然やれないし、死ぬ物狂いでやらないといけない」と決意を新たにしていた。

(取材・文 西山紘平)
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