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U-21日本代表の初陣勝利も“10番”斉藤光毅「結果も残したかった」、同世代とともに切磋琢磨を誓う

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MF斉藤光毅(ロンメル)

[3.23 ドバイ杯U-23第1戦 U-21日本 1-0 U-23クロアチア ドバイ]

 U-21日本代表の“背番号10”斉藤光毅(ロンメル)は、初陣の試合から1分経たないうちにファーストシュート。しかし、積極的に狙ったがゴールはできず、「個人的には点を取りたくて、結果も残したかった」と振り返った。

 横浜FCの秘蔵っ子は、2020シーズン終了後にベルギー2部のロンメルへ。怪我に苦しんだ時期もあったが、今回の招集が決まった後の19日のリーグ戦では豪快なダイビングヘッドで復活をアピール。満を持してU-21日本代表の初陣に臨んだ。

 2列目の左サイドで起用されると、開始から1分が経たないうちにチームのファーストシュート。ドリブルを仕掛け、PA左から右足を鋭く振り抜いた。先制点とはならなかったが、チームの勢いは加速。10番を乗せた背中でチームを牽引した。

 得点ができないまま、後半19分に途中交代。斉藤は「個人的には点を取りたくて、結果も残したかったんですけど。残せなかった中で、チームが勝てたって言うことに対してはいいかなと思っています」と自身の出来には不満も垣間見せる。「チャンスも多かったですし、ロストしたりとか、まだまだやらなきゃいけないことはある。チームとしても個人としても、振り返ってやっていきたいなと思っています」。初陣勝利にも喜びは控えめだった。

 このチームでは10番を背負い、大岩剛監督からもチームを引っ張る立場として期待を寄せられる。斉藤自身は10番像について「気負ったら自分はあんまり良くないので」とも。「自分らしく楽しみながらプレーするのは大前提。その中で結果も求められる。楽しみながら、しっかりと自分のプレーをできれば、自然と結果もついてくると信じているので、そういうことを意識しながらやっていきたいなと思っています」。

 パリ五輪世代は、すでにJ1クラブでも主力としてプレーしている選手は多い。途中出場でアシストしたMF荒木遼太郎(鹿島)、得点を挙げたFW小田裕太郎(神戸)を始め、前線はタレント揃いだ。いち早く海外でプレーを始めた斉藤は、同世代でも憧れの存在。その一方で、斉藤は「Jリーグで点を取っている選手、活躍している選手を見ると、刺激はもらえますし、危機感も芽生える。自分がちょっと早く海外に行ったからといって何も変わらない」。仲間からいい刺激をもらっているようだ。

 大岩監督の掲げる「A代表経由、パリ五輪行き」は、斉藤も心に刻む。もとよりそのつもりであることを明かし、「監督が言っていてそれをやるというよりかは、選手たちが、本当に入りたいんだっていう気持ちを前面に出さないと、そういう気持ちは他人には伝わらない。A代表のスタッフ、選手たちにも見てももらえないと思うので、前面に出さないと」。まずは、目の前の試合で全力を。「高いところを意識してやっていきたいと思っています」とさらなる活躍を誓った。

(取材・文 石川祐介)
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