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カタールW杯メンバー発表 森保一監督会見要旨

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森保一監督

 日本代表森保一監督は1日、都内で記者会見を行い、カタールW杯に出場する日本代表メンバー26人を発表した。

以下、森保一監督の会見要旨
森保一監督
「メンバー発表の前に、これまでの活動を支えてくださった皆様にお礼や感謝の気持ちを伝えたい。この記者会見をいろんな媒体で多くのサポーターの皆さま、国民の皆さまが見てくれている。日ごろからわれわれ日本代表を応援してくださっているサポーター皆さん、国民の皆さん、いつも応援ありがとうございます。

 われわれはこれまで多くの方々に活動を支えていただいた。日本代表の活動や、W杯のために、支援してくださった、JFAの皆さん、Jリーグの皆さん、われわれの活動の環境づくりをしてくださった関係各所の皆さん、サッカーファミリーすべての皆さんに感謝を申し上げたい。

 また、選手がいたからこそのわれわれの活動。選手をいつも快く派遣してくださったJリーグ各チームの皆さん、海外の選手が所属しているチームの皆さん、トップチームだけではなく、われわれの活動には大学や高校の育成でがんばっている皆さんも選手の派遣をしてくださったり、練習試合など多くの協力をしていただいた。本当に感謝を申し上げたい。

 またこれまでの道のりの中で、日本代表として戦いたい、カタールW杯で日本代表として日本のために戦いたいという気持ちを持って、多くの選手たちが思いを寄せてくれた。このW杯に臨むにあたり、すべての思いを持ってくれた選手を招集することはできないが、日本のために戦おうと思ってくれていた選手、すべての選手に敬意と感謝を申し上げたい。

 そして、これから発表する26人のW杯戦士には、カタールW杯でプレーしたくてもできない選手の思いや、われわれをこれまで応援してくださった方がいて前に進めるということを胸に刻み、カタール本大会では日本人の誇りと責任を戦ってほしい。

 今回の選手選考も、国内外で力を示してくれる選手たちが本当にたくさんいたので、難しい選考になった。これまでの活動を振り返りながら、スタッフと何度も議論した今回の発表に、いまのベストとして自信を持って皆さんに伝えたい。

 われわれはベスト8以上の結果を目標としている。簡単な目標ではない。サポーターの皆さん、国民の皆さんの力がわれわれにとって必要です。応援とともに共闘をよろしくお願いいたします。世界の舞台で一丸となって戦って、新しい景色を見たい。

(26人の選手名を読み上げる)

─メンバーを発表した率直な気持ちは?
「発表したいまも難しい選択だと思っている。今回のW杯に臨むベストの選択をしたと自信を持っているが、このメンバーの中に入ってもおかしくない、力のある選手たちはまだまだたくさんいる。その選手たちのことを思うと複雑な心境だが、すべての選手たちの思いを持って、カタールW杯へ全力で戦いたいという気持ちになっている」

─過去122人を招集して26人に絞った。重要視した点や悩んだ点は?
「これまでの活動、そしていまの選手の置かれている状況、W杯への戦いを見通したときに、総合的に考えていまのベストということで選考した。個のストロングポイントを持ちつつも、チームとして気持ちをつなげることができる、連係連動して戦うことができる、組織力で個の力を生かすことができる選手を選考した。すべてのポジションでこの26人に入っていてもおかしくない選手は本当に多くいる。そこで誰を選ぶかというところでは非常に難しさはあった」

─最終的に26人を決めたタイミングは?
「最終的には今朝、決断した。しかし昨日、スタッフミーティングでこれまで積み重ねてきた議論の延長上でいろんな想定をして、26人を選ぶという議論をした中でおおよそのところを決めて、最終的には選手の状態などを確認して決めた」

大迫勇也古橋亨梧が選出外の一方で、東京五輪世代の上田綺世前田大然が選出された意図は?
「名前の挙がった選手たちは、許されるのであれば招集したい。一緒にカタールにいって戦いたい選手たち。その力がある選手たちだと思う。誰と誰をと選ぶときに比較はしなくてはいけないところではある。しかし、比較できるものではないと思っている。今回26人を選んだが、Jリーグもまだ1節あるし、ヨーロッパも連戦で、最終的にW杯に入ってくる直前まで試合はある。これまでもいろんなことが起こった中で代表活動をしてきた。そういう意味ではラージグループを常に持ちながら、最終的に開幕を迎えられるようにしていきたい」

─たくさんのファン、サポーターに向けて、カタールW杯を戦うにあたる決意は?
「カタールW杯では日本の代表として、日本人としての誇りを持って、日本人らしくチーム一丸となって最後まで戦い抜いて、皆さんの期待に応えたい。われわれはベスト8以上という目標を持っている。強豪ばかりのW杯で簡単な目標ではないが、サポーターの皆さん、国民の皆さんの応援の力を借りれば、必ず目標は達成できると思っている。サポーターの皆さん、国民の皆さんには応援とともに一緒に戦っていただき、世界の舞台でみんなで挑んで新しい景色を一緒に喜べたらと思っている」

─大迫が外れ、負傷中の浅野拓磨が入った。大迫と上田の比較も含め、FW選考の理由は?
「これまでのわれわれの活動と、いま選手が置かれている状況、選手のコンディション、W杯での戦いという、この先を想像したときにいまのベストということで、FWだけではなくチーム全体で選んだ。おっしゃるとおり、大迫や古橋はW杯予選やこの4年間で、今回のW杯への道をつなげてくれる戦いをしてくれたすばらしい選手だと思う。いまW杯での戦いをシミュレーションしたときに、優先順位としてこのメンバー選考になった。ただ、これも何が起こるかわからないので、今回選んだ選手と同等の力を持っているので、また日本のために戦うという気持ちを持ち続けてもらえたらと思う」

─森保監督は選手としてドーハの悲劇を経験した。メンバーが決まった上でドーハに臨む心境とは。
「私の現役時代でドーハの地はW杯への夢を叶えられなかった場所。私自身も悔しい、悲しい、思い入れのある場所と認識している。しかしリベンジとは思っていない。いま監督として、素晴らしい選手やスタッフ、サポーターとともに、カタールW杯で戦うことを楽しみにしている。経験したことは悲しいことであったが、ドーハの悲劇をドーハの歓喜に変えられるように。これから残された時間で最善の準備をして、カタールの地では選手たちに思い切ってプレーをしてもらい、みんなで喜び合えるようにしていきたい」

─4年に一度のW杯で、サッカーになじみのない人たちに伝えたい強みやメッセージは?
「まずはスポーツの興味として、サッカーに限らずいろんなスポーツを観ていただいたときに、ルールはわからないけど、内容的にはわからないけど、なにか感動した、心が震えたなと思ってもらえることがある。私自身も経験している。まずはサッカーを観ていただいて、選手たちのがんばりを観ていただいて、あの選手たちが勝っていてもそうでなくても、チーム一丸となって最後まで戦っている、全力で戦い抜いているという姿を観ていただいて、国民の皆さんにも日常の活力にしていただけるようなメッセージを感じていただければ。

 選手たちには個性がある。みんなすばらしい個の力を持っていて特長がある。強い個を持った選手たちがバラバラにがんばるのではなく、チームのために仲間のために、和の力をもって戦うところを見せてくれると思う。個性の強い選手たちが、チームメイトとつながって、組織力を発揮するというところを見ていただけたら」

─23人から26人に3人増えた。どのように選手選考で使おうと考えたか。
「あらゆる想定をした中で、日本のストロングポイントを少しでも出していける特長を持った選手たちをプラスした。これまでの23人での戦う選択肢より、26人での戦う選択肢のほうが多いということで考えて選んだ。

 23人から26人になって、また違う人数で選ぶことになってもいい選手はたくさんいる。たとえば30人になっても選ぶとしても、必ずすべて迷う選考になると今回の選考でも感じた。23人の選考枠から26人になってもっと選びやすくなると思ったが、まったくそんなことはなかった。選手たちの思いを感じながら、選考にあたった。

─発表を終え、いまの心境は?
「四文字熟語でいうと行雲流水。この場は緊張しているが、W杯本大会での戦いを考えたときには非常に楽しみ。ワクワクする気持ちはある。だが、気持ちの高揚はあまりなくて、普段やっていることをまたW杯に向けてつなげていくことを自然体で考えられている」

─大迫と原口元気が外れ、前回大会の経験者が少なくなった。攻撃陣では経験者ゼロ。議論のテーマになったか。
「われわれのスタッフミーティングを見られていたような質問。本当にそこは議論になった。W杯経験者がいなくなるところは、考えるポイントのひとつとしてかなり話し合った。W杯経験者の力を借りて戦いたいという選択肢も、選んでおきながらまだまだ考えるところではある。しかし、経験者の経験は非常に大切だが、経験がない選手たちのW杯で成功したいという野心を持って戦ってくれるエネルギーに期待してメンバー選考に至った」

─原口は南野拓実の次に出場機会が多かった。26人になったことでユーティリティさは不要になったか。
「23人で考えていなかったのでわからないところはある。これまでの活動と、いまの現状、W杯を見据えたときに、今シーズンのデータや過去のトップパフォーマンス、いまのパフォーマンスのデータ収集をしつつ、メンバーの選考につなげた。原口元気の名前が出てきた中で、彼らに頼りたいところはまだまだある。と同時に、伸びてきている経験の浅い選手たちの芽も大切にしたい。プラスこのW杯で長期で戦う上で、さまざまな想定、チームとして戦うことを考えて結論を出した」

─浅野、板倉滉守田英正など怪我人の回復の見込みは。どういう議論で26人に入ったか。
「日本協会のメディカルチームと選手の所属チームのメディカルチームとで常に情報共有していた。ここからW杯に向けて、チームでどのような状態になるかという見通しと、W杯ではトップパフォーマンスでできるということで、情報共有をして決めた。情報共有だけではなく、日本協会のヨーロッパ支局の担当が常にヨーロッパのチームを回っている。現在はトレーナーとドクターをヨーロッパに派遣して、選手たちのコンディションを直に確認をして、メンバー発表につなげた。最終的に何が起きるかわからないことはあるかもしれないが、選ぶ側としては自信を持って、安心した情報をいだたいてメンバー発表につなげることができた」

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