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世代屈指の経験を糧に「中心になって伝えていけたら」松木玖生がU-20W杯出場を懸けたアジア杯へ

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MF松木玖生(FC東京)

 この一年間で積んできた多くの経験を、国際舞台で発揮していく。U-20日本代表は3月開幕のAFC U20アジアカップウズベキスタン2023を目前に控え、20日から国内合宿をスタートした。MF松木玖生(FC東京)は18日のJリーグ開幕戦・浦和レッズ戦(○2-0)をフル出場で終え、チームに合流。「ウズベキスタンでしっかり結果を残せるように、自分も中心となってやっていかないといけない」と気持ちを高めた。

 青森山田高で名を馳せた男は、プロ初年度の一年間で世代屈指の経験を積んだ。昨季はFC東京で開幕スタメン入りを果たし、J1リーグ31試合2得点をマーク。今季も2年連続で開幕スタメンを飾り、開幕戦はフル出場で浦和からの勝利に貢献した。今回の代表活動にあたり、アルベル監督からも背中を押されたという。「選ばれた以上は責任を持ってやってこいと言われました」。

 世代別代表でも実績を蓄えてきた。昨年3月にひとつ上の世代であるパリ五輪世代のU-21日本代表に選出。3月のドバイカップU-23 2022や6月のAFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022に出場した。アジアとの戦いには「身体的な部分が日本人と違う。最後のところで足を伸ばしてきたり、ちょっとのところでスピードでグッと前に出たり。外国特有の身体的な部分もある」と印象を語る。

 昨秋からは再び同世代の世代別代表に戻り、今回U-20日本代表メンバー入り。3月1日開幕のAFC U20アジア杯で準決勝まで勝ち進めば、5月のU-20ワールドカップ出場権を獲得できる。「まずは予選を突破すること。先を見過ぎずに、目の前の試合を戦うことがすごく大切になってくる」。一年間で積んだ経験をもとに展望を語った。

 特に、昨年6月にU-21日本代表として参加したU23アジア杯の敗戦が強く記憶に残っているようだ。準決勝のU-21ウズベキスタン代表戦では終了間際に途中出場。チームは決勝進出を逃した。「気持ちの部分が圧倒的に足りなかったと、あの大会を通して感じた。こういう失敗がないように、自分が中心になっていろいろ伝えていけたらいい」。自身も先発は2試合のみと悔しい時間が多かった大会。その経験を糧にするつもりだ。

 個人でもしっかりと実力を見せつけていく。「ボックストゥボックスのところでゴール前で関わって、守備もボールを刈り取る部分も得意なところ。そこを見てほしい」。今度は同世代の仲間とともに、世界の舞台を目指す。

(取材・文 石川祐介)
●AFC U20アジアカップウズベキスタン2023特集

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