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リーガで大きく飛躍、次は日本代表で…久保建英の決意「代表引退した後に自慢できるような世代に」

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日本代表MF久保建英(ソシエダ)

 目標に掲げていた「22歳でUEFAチャンピオンズリーグ出場」というミッションを達成し、充実感に満ちた凱旋帰国となった。日本代表MF久保建英(ソシエダ)は12日、キリンチャレンジカップ2試合に向けた合宿初日の取材対応で「日本人で22で自分の力でチャンピオンズリーグに出られる選手は今のところ一握りだと思う。日本代表という観点で見てもすごく良いシーズンだったのかなと思う」と今季の手応えを口にした。

 ソシエダは今季、ラ・リーガで4位フィニッシュを果たし、来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得。すでに来季の残留を明言している久保にとっては自身初のCL出場が決まった。4位争いが佳境に入った終盤戦では2強のバルセロナとR・マドリーにも勝利。久保も「勝てる相手だと思って今年はやっているのでそういうところは変わったと思う」と認める充実した戦いぶりだった。

 また久保自身は第26節時点では23試合5ゴールという結果で3月シリーズに臨んでいたが、その後は12試合で4ゴールの大活躍。得点ペースを大幅に上げ、シーズン中にも成長の跡を示した。ゴール量産につながった要因は「得点パターンが増えたのが良かった。レパートリーが増えたことで、相手もその引き出しを警戒するようになって、その結果、自分の得意な形でも得点が入るようになったと思う」と分析しているようだ。

 そうした飛躍を次は代表チームでも披露することが期待される。世代交代が進む中で「僕たち今いる世代があと何年代表に入れるかわからない。前回(のW杯で)ああやって形はどうであれ戦えることは証明したので、今後は型にもこだわって、代表を引退した後に自慢できるような世代であれば良いかなと思う」と久保。若い世代で日本代表の未来を担っていく決意をのぞかせた。

 3月シリーズに発足した第2次森保ジャパンではボール保持の質向上が大きなテーマ。ソシエダで主体的にボールを動かすスタイルを経験している久保にもフィットするであろう方向性だ。

 久保は今回のキリンチャレンジカップ2試合に向けて「今季は特に前目の選手に結果を出している選手がたくさんいるので、その人たちが中心になって攻撃の質を上げるじゃないけど、自分たちがボールを持てればみんなの特徴も活きやすい」と前向きに受け止めつつ、「今回の相手が格上かというと格上ではないと思うけど、これから9月もあるし、今回の相手も含めて僕たちがボールを持つ時間を増やしていきたいと思う」と意気込みを語った。

 また今回の初戦で対戦するエルサルバドルは奇しくも、久保が2019年6月9日にA代表デビューを果たした時の相手だ。「嬉しかったのは覚えているし、でも隣を見たら(同時に起用された)中島(翔哉)選手が僕よりも嬉しそうにしていたので、やっぱり代表ってすごい場所だなと思った。いまはそれがある種、当たり前になっている中で、嬉しさや楽しさを忘れず、代表の価値を僕たちで上げていければ」。いまや大きく立場は変わり、中心選手になって臨む再戦。「今季こうして僕が頑張ったのもあって、日本の人も期待はしていると思うけど、期待に応えられる活躍をできればベストだと思う」と決意を示した。

(取材・文 竹内達也)

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