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2026年W杯優勝を掲げた森保監督「“目標をてっぺんにしないですか”と選手から言ってくれた」

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日本代表森保一監督

 日本代表森保一監督が14日、キリンチャレンジカップ・エルサルバドル戦(15日、豊田ス)の前日会見を行い、2026年の北中米W杯に向けて「ベスト8という目標ではなく、優勝、世界一を目指しながらいまのレベルアップをしていく」と意気込みを語った。第2次体制の初陣だった3月シリーズでは、招集された選手たちとも「世界一」という目標を共有していたという。

 W杯ベスト8という「新しい景色」を目標に掲げたカタールW杯では、決勝トーナメント1回戦でクロアチアにPK戦の末に敗れ、ベスト16に終わった日本代表。次こそは過去4度にわたって阻まれてきた“16強の壁”を破るべく、日本サッカー史上初めて監督交代を行わずに次回大会への再出発を果たしたが、指揮官はさらに目標を高く掲げることを決断した。

 合宿初日の12日、森保監督からキャプテンに任命されたMF遠藤航(シュツットガルト)は13日の取材対応で、他の選手たちに「ここに来たからには、初めて入るとか、前回入れなかったとか、若いとかベテランとか関係なく、このチームがW杯でどうやったら優勝できるかを考えて行動してほしい」という言葉をかけたと明かした。

 森保監督もこの日の会見で「世界一を目指して戦うところではチームとして共有しているところ。まだベスト16の壁を破っておらず、ベスト8以上というところには行けていないが、ベスト8という目標ではなく、優勝というところ、世界一を目指しながら今のレベルアップをしていく。そうあっていいと思っている」と熱弁。「現実カタールW杯ではベスト16でPKで敗れたが、十分に勝つチャンスはあった。まだまだ学ばなければいけない、力をつけないといけないことはあるが、夢は夢ではなく、(WBC日本代表の)栗山(英樹)監督の言葉を借りれば“夢は正夢”にできるということを思っていいと思う」と力を込めた。

 日本サッカー協会はこれまで、2050年までにW杯を自国開催し、その大会で優勝するという目標を掲げていた。しかし、森保監督は「2050年までに優勝というのなら、2050年というところは取っ払っていま狙っていく、その中で最高のレベルアップをしていこうということで私自身も話をさせてもらっている」といい、続けて3月シリーズの活動では選手たちからも“世界一”を目標に掲げようと求められたと明かした。

「前回の3月の活動の時に『目標をてっぺんにしないですか』と選手自身から言ってくれた。私だけが言うのではなく、プレーしている選手たちがそうやって言ってくれたのは非常に嬉しいなと。みんなで高みを目指して、戦っていける、レベルアップしていける喜びを選手たちに与えてもらった」

 キャプテン就任時の遠藤の言葉についても、「航が話したことを他の選手たちも同じことを話すだろうと思う」と森保監督。「いまヨーロッパで活躍している選手は5大リーグ、世界のトップトップの舞台で戦っている。一番を目指して、チームとしても、選手個々としてもやっていくのがある意味普通だという考えのもとで言葉にしてくれているのかなと思っている」と述べ、高い目標を掲げていく方針を明言した。

(取材・文 竹内達也)

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