beacon

海外デビューのU-22日本代表GK鈴木彩艶、浦和GK陣に思い馳せる「1試合目はジョアンが悲鳴を上げたと思う」

このエントリーをはてなブックマークに追加

GK鈴木彩艶

 今夏、シントトロイデンに移籍したU-22日本代表GK鈴木彩艶がパリオリンピックにつながるU23アジア杯予選・第1戦パキスタン戦との試合を翌日に控えた5日に取材に応じ、「試合に出ている中での代表というのは、自分の中では本当に久々。試合勘としても本当にいい状態で来られていると思います」と充実感を漂わせた。

 出場機会を求めて移籍したシントトロイデンでは8月27日のセルクル・ブルージュ戦(●0-2)でデビューを飾り、9月3日のシャルルロワ戦(△1-1)も連続出場している。欧州選手のシュートを受けて感じたことは多く、「やっぱり海外特有のタイミング、特に1試合目はワンタッチで来ると思っていなかったので、そういうところの準備、予測のところでは学びはありました」と振り返った。

 古巣の浦和レッズでは、ジョアン・ミレッGKコーチを座長として、試合の翌日にGK陣全員でカギとなったプレーの分析を行っており、セルクル・ブルージュ戦の翌日は彩艶のプレーが題材となったという。そのことについて聞かれると、「1試合目はジョアンが悲鳴を上げているんじゃないかと思う。なんちゅうプレーをしているんだと」と苦笑い交じりで語り、「浦和で分析してきたことを、ここでも自分で分析できているのはプラスになると思う」と前を向いた。

 また、実際にセルクル・ブルージュ戦とシャルルロワ戦についての分析にも言及。「いつも通りリプレイしようとしたし、ミスもありましたけどミスをしても動揺しないことができていた。シュートに対して準備が遅れてしまったり、変な行き方をしてしまったりと課題はありましたが、自分の持ち味のシュートストップのところは見せることができた。GKコーチから1試合目より2試合目は良くなったと言われた」と語った。

 彩艶は東京五輪でメダルにあと一歩届かず、悔しい思いをしたメンバーの1人。悔しさを晴らすのはパリ五輪しかないと常々語ってきたが、「東京オリンピックの時は(予選で)勝って出場しているわけではない。本当にこの戦いに勝たなければ僕たちが目指していることは消えてしまう」と気を引き締める。そして、試合に出ている状態で挑むパリ五輪アジア予選で日本の力になることを誓っている。

(取材・文 矢内由美子)

●AFC U23アジアカップ2024予選特集ページ
矢内由美子
Text by 矢内由美子

TOP