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圧巻80m級ロングランの伊東純也、凱旋PK弾は「絶対に自分で蹴ろうと思った」

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日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)

[9.12 キリンチャレンジ杯 日本 4-2 トルコ ゲンク]

 相手コーナーキックのクリアボールを拾い、自慢のスピードを活かして敵陣ゴールに一直線。約80mはあろうかという距離を一人で持ち運んだ日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)は相手に倒されてPKを獲得すると、すぐにボールを取りに向かって離そうとしなかった。

「絶対に自分で蹴ろうと思った」。舞台はかつて3年半にわたって暮らしたゲンクの本拠地セゲカ・アレーナ。日本代表戦でPKを獲得することは数あれど、蹴るのは通算47試合目にしてこれが初めてだったが、慣れ親しんだスタジアムで冷静にキックを沈め、いまもなお愛情を送ってくれる地元サポーターに健在ぶりをアピールした。

 3-2のまま劣勢が続いていた時間帯での独走劇。「何回か止まろうと思ったけど、意外と行けちゃったのでそのまま。最初は(ピッチと)並行に走って、最後は身体一個前に入れようと。あとはファウルされるかそのまま抜けるかだったと思う」。伊東自身は冷静に振り返ったが、中2日での出場とは思えない圧巻のロングランで勝負を決めた。

 またPK獲得後には珍しい自己主張も見られた。「自分でもらったので自分で蹴ろうと。ゲンクのスタジアムだし、もらった瞬間に自分でと」。猛烈なスプリントの直後とあり、息が乱れる様子もあったが、冷静にリズムを作って右足一閃。今夏マンチェスター・Uに加入したGKアルタイ・バユンドゥルの牙城を破った。

 欧州遠征ではドイツ戦に続く2試合連続ゴール。強豪相手の連勝に大きく貢献した。「両方とも強い相手。勝ったのは自信になる。個々の能力も上がっていると思うし、チームとしても強くなっていると実感している」。世代交代とともに進化を続ける第2次森保ジャパンだが、その中心にはカタールW杯までの道のりで成り上がった30歳が君臨している。

(取材・文 竹内達也)
●北中米W杯アジア2次予選特集ページ
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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