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覚悟を持ってU-17日本代表の活動に参加。MF柚木創(流通経済大柏)が継続と“1か月前以上”でチャンスを掴む

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U-17日本代表MF柚木創(流通経済大柏高)は国際ユースin新潟で“1か月前以上”の活躍と勝利を狙う

 いつ自分が指名されても、大丈夫。U-17ワールドカップメンバーに選ばれるための準備をしてきた。U-17日本代表MF柚木創(流通経済大柏高)は13日のトレーニング後、「だいぶ自信はついてきていると思うし、広島からまた呼ばれたということでさらに自信がついてきている。あとはワールドカップに選ばれるためにプレーするだけだと思っています」。今回、国際ユースサッカーin新潟(14日開幕)でU-17日本代表を勝たせて、世界相手でもできることを証明する。

 柚木は千葉の名門、流経大柏の攻撃の柱。登録166cmと小柄だが、鋭いドリブルと精度の高いキック、流経仕込みの強度の高さ、ボランチ、SH、トップ下、FWと中盤からの前の複数ポジションで質を発揮する万能性が特長だ。

 チームで好プレーを続け、今年8月のHiFA 平和祈念 2023 Balcom BMW CUP 広島国際ユースサッカーでU-17日本代表に初選出された。指揮を執った森山佳郎監督から「流経魂を見せて来い!」と送り出された代表デビュー戦(広島ユース)で活躍。球際の攻防で相手を上回り、初ゴールを決めるなどチームの牽引役として勝利と優勝に貢献し、自身の立ち位置も変えた。

 ただし、まだまだ追う立場だ。Balcom BMW CUPのU-17日本代表メンバーは、初招集組や復帰組が中心。同じようにアピールしたCB鈴木樟(鵬学園高)らがU17アジアカップ優勝メンバー中心のフランス遠征(今月3日~12日)に参加している。U-17ワールドカップのフィールドメンバー18名に入ることは簡単なことではない。

 柚木は、「広島からも何人かフランスに行っていて、ここに来た中でも誰よりも悔しさを持っていると思うし、新潟に選ばれたということで、ここで自分のプレーをどれだけアピールできるかだというところで今大会に臨んでいるので、まずは自分を出していければ良いと思っています」。実力はもちろん、戦う姿勢への評価も高いプレーヤー。その部分や守備を表現しながら、“1か月前”以上の結果や質の部分を求めていく。

「広島で出していた(守備などの)プレーっていうのはもちろん継続していかないといけないし、自分がずっと求めてきているのは得点の部分なので、1点で満足しないで複数得点を狙うのももちろんですし、いかに90分間チームに貢献できるかだと思っているので、得点だけじゃなくて丁寧にいかにプレーできるかだと思います」

 14日の国際ユースサッカーin新潟初戦の対戦相手はU-17ベネズエラ代表。柚木は合宿初日(12日)に行われたU-17北信越選抜との練習試合で運動量を増やし、中盤でのボール奪取などで勝利に貢献していた。だが、「(国際ユースin新潟の対戦相手は)もっと強度を上げていかないと勝てない相手。ベネズエラもワールドカップに出るところなので、ここでチームとしても個人としても結果を残せれば、監督やチームに大きなアピールになると思うし、まずベネズエラに1勝できればワールドカップメンバーに全員が近づくのかなと思います」。チームにより高い強度を求め、必ず勝ってチームメートとともにU-17ワールドカップメンバー入りへアピールする。

「(今回招集されたことで、)自分がいかに世界で通用するのか確かめるためにも、良いチャンスがもらえたかなと思っています。この先、呼ばれないかもしれないので、そういう覚悟を持ってできれば良い」。1試合1試合が勝負。継続と“1か月前以上”の力を発揮し、新潟でチャンスを掴む。 

(取材・文 吉田太郎)

●U-17ワールドカップ2023特集ページ
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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