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ブレーメン生活は“自炊ハンバーグ”で充実、U-22日本代表MF佐藤恵允のアジア大会は「ここからピークに」

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MF佐藤恵允

「いや、結構キツかったです」

 MF佐藤恵允(ブレーメン)が直面したのは、欧州へと移籍していった代表選手が必ずぶつかる壁だった。

「ドイツから中国へ移動してきて、時差の問題がまずあって、あとは暑さ。向こうはもう涼しい季節なんですけど、こっちは湿気も凄くて、そのギャップがあってかなり大変でした」

 ブレーメンでは当初Bチームでのプレーであり、「最初は大変だった」と言うように、環境面への適応にも苦しんだが、「今はもう大丈夫」とピッチ内外ですっかり馴染んだと言う。自炊生活についても、「みんな信じてくれないんですが、料理は得意なんですよ!!」と食生活の充実も強調。「ギャップ萌えですよね」と自分で言った上で、得意料理に挙げたのは「ハンバーグ!!」とのこと。

 そうした積み重ねの結果、インターナショナルマッチウィークの8日に行われたトップチームの練習試合(ボルシアMG戦)にも呼ばれて先発出場での“デビュー”も果たした。「監督からも良い評価をもらえた」と、ドイツでの日々にいよいよ手応えを感じている。

 この直後、アジア大会の日本代表に合流するという流れで来ただけに、気持ちのバイオリズムとしては好調なのに、自炊できない環境で「中華系の料理ばかり」の日々もあって身体的な状態が付いてこないというギャップに苦しんでいたと言う。実際、アジア大会ではここまで2試合に出場した佐藤だが、ここまでは本領発揮と言いがたいプレーぶりだった。

 本人もそのことには自覚的だったが、同時に「ここから」も強調した。「ここからピークに入って、決勝ではピークを越えて爆発しちゃう感じでいきたい」と意気込む。

 そもそも「この前の一次予選(AFC U23アジアカップ予選)に呼ばれなくて本当に悔しかった」というところからのスタートである。自分の評価を変えていくために、ドイツで成長した姿を示す必要があるのはわかっていると強調する。

「点を取ります!!」

 ウイングで出るか、センターフォワードで出るか。先発か交代かはわからないが、どこでプレーしようとも変わらぬ“ケインらしさ”を発揮し、結果を残すのみだ。

(取材・文 川端暁彦)

●第19回アジア大会特集ページ
川端暁彦
Text by 川端暁彦

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