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16歳でFC東京プロ契約掴んだ佐藤龍之介、日本の10番としてU-17W杯へ「活躍して自信にしたい」

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[10.31 練習試合 U-17日本代表3-8関東大学選抜]

 大学生相手にも動じない、流石のプレーを披露した。国内合宿最終日。U-17日本代表は関東大学選抜と練習試合(40分×4)を行うと、MF佐藤龍之介(FC東京U-18)は1本目と2本目に先発出場。するといきなり1本目の7分、ドリブルでゴール前に運ぶと、FW徳田誉(鹿島ユース)の先制弾をアシストした。

 結果は1本目を1-2、2本目を1-3といずれも落とすことになったが、最大5歳年上の選手が並んだチームを相手の強化試合ということもあり、「フィジカルが相手の方が数段上だったと思うけど、ワールドカップを意識して、ポゼッションを意識して、積極的にチャレンジできたのかなと思います」と納得の表情で振り返った。

 またこの日の練習試合では、FC東京アカデミーの先輩であるMF常盤亨太(明治大3年=FC東京U-18)が1本目にボランチで出場。2本目にはGK彼島優(流通経済大2年=FC東京U-18)が守っていた。「(2人とも)直接かぶっていないけど、ユースでやっていたのは知っていました」。常盤とは出身の高校が一緒という話で盛り上がるなど、交流を図ることもできたという。

 日本の10番を背負う自覚を十分にしている。9月に行ったフランス遠征メンバーにも選ばれた佐藤だが、背番号10はMF矢田龍之介(清水ユース)に譲った。ただこれは偵察対策の意味合いも濃かったようで、W杯本戦ではこれまで通り10番として挑むことになった。「どんな番号でも自分の出すべきプレーは変わらない」という佐藤も、「会見で知ったので、嬉しかったのは素直にあります」とはにかみながら話す。

 佐藤は今年8月にFC東京とのプロ契約を発表。プロ選手として世界に挑むことになる。11月11日に初戦を迎えるU-17W杯では、ポーランド、アルゼンチン、セネガルといった強豪国ばかりが同組を戦うことが決まっている。

 ただ佐藤は「やりたかった相手。特にアルゼンチンを一番楽しみにしていて、相手の土俵であるデュエル、戦う部分で負けたくないなと今は一番思っています」と意欲的に話す。「世界のトップだと思うので、終わった時に差がありましたというのはしたくない。活躍して自信にしていきたいです」。日本の10番が世界基準であることは必ず証明する。

(取材・文 児玉幸洋)
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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