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初戦は「15分まで」限定の出場。U-17日本代表の10番MF佐藤龍之介(FC東京U-18)がいよいよ本領発揮へ

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U-17日本代表の10番MF佐藤龍之介(FC東京U-18)

 U-17日本代表の背番号10を預かるMF佐藤龍之介(FC東京U-18)がU-17ワールドカップのピッチに立ったとき、時計の針は後半36分を指していた。欧州4強のU-17ポーランド代表相手に1-0とリードを奪った状況での投入は、「信頼してもらえていると感じた」と意気込み、攻守に狙いを持ってプレーを続けた。

 初戦の先発メンバーから佐藤の名前が消えていたのはアクシデントによるものだった。インドネシアのバンドンに移動してきた後、胃腸炎になってしまい、発熱。そのまま離脱を余儀なくされたからだ。練習も別メニュー調整となったが、初戦では「15分までは出場OK」というメディカルスタッフの判断を受け、途中出場で世界大会のピッチに立つこととなった。

 自身のパフォーマンスについては、「アドレナリンが薬になったという感覚もあって、試合を締める部分はできたと思うし、勝てたことが一番良かった」と振り返る。コンディションは試合にも出て、そこからさらに2日間にわたってトレーニングを重ねたことで「かなり戻せた感覚はある。100%に持って行けると思うし、自分の力を出して勝ち切りたい」と気持ちを引き締める。

 14日に対戦するU-17アルゼンチン代表については「サイドに特長のある選手がいるのでSBと連係しながらしっかり対応したい」と語りつつ、「攻撃ではチャンスもある。ポジショニングやコンビネーションを工夫しながら、相手の嫌なところを見付けるのは得意なので、そこを使って攻めていきたい」と持ち味を発揮して点に絡むイメージも膨らませている。

「ワールドカップ楽しいですし、最高です」と笑った日本の10番が、いよいよその本領を世界に披露する。

(取材・文 川端暁彦)

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川端暁彦
Text by 川端暁彦

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