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「自分たちの力を示すのに本当に良い相手」。GK後藤亘(FC東京U-18)がスペインの前に立ちはだかる

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GK後藤亘(FC東京U-18)がスペインを封じ込む

 グループステージ3試合はまるで異なるタイプの相手と3連戦。GK後藤亘(FC東京U-18)は「日常にないレベルがワールドカップには詰まっている」ことを痛感させられる試合でもあった。

 そして迎える20日のラウンド16、相手はスペインである。

「今までやってきたチームとは結構タイプが違う。攻撃力が凄く高くて、間(あいだ)をズバズバ刺してくる。大変な一戦になるんじゃないかなという気がしています」(後藤)

 バルセロナの選手がセンターラインを固めるスペインのサッカーは、セネガルやアルゼンチンともまた違う種類のプレッシャーをGKに与えるもの。そして、すでにバルセロナのトップチームで得点を決めているFWマルク・ギウのような選手もいる。ただ、後藤は何かを恐れたりはしていない。

「プロでやっている選手もいて、自分たちの力を示すのに本当に良い相手だと思う。それを逆に負かすことができたら、チームとしてもっと高いところへいけると思う」(後藤)

 特にシュートセーブに関してはグループステージでも地力を見せてきたが、「まだまだ細かい部分を詰めると足りない部分も多い」と、構えのタイミングや重心など細部にこだわって少しでもセービングの確率を上げていきたい考えだ。

 そしてノックアウトステージからはPK戦という要素も入ってくる。全国高校サッカー選手権などがそうであるように、延長戦なしですぐにPK戦に入る今大会のレギュレーションは、かなりPK戦の確率を高めるもの。「そこでも勝たないといけない」と後藤も意気込む。

 森山佳郎監督が「かなり自信を付けてくれている」と信頼を口にし、本人も「自信になっている」と語るように、かつて「PKは余り得意じゃない」と語っていた後藤と、いまの後藤は別人である。

 出発前に行った練習試合では、関東大学選抜を相手にPK戦で3人をストップして“完封勝利”も実現している。もちろん、90分で勝利するのが理想だが、もしPK戦になったとしても、日本のゴールには、確かな守護神がいる。

(取材・文 川端暁彦)


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川端暁彦
Text by 川端暁彦

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