[1.14 アジア杯グループD第1節 日本 4-2 ベトナム アルトゥママ]

　苦しみながらも勝ち切ったことを前向きに捉えた。前半11分に先制しながら同16分、33分とセットプレーから連続失点。日本代表DF板倉滉(ボルシアMG)は「守備がなかなかハマっていなかった」と率直に振り返った。

　積極的なプレッシングでリズムをつかみたかったが、ベトナムは高い技術でしっかりポゼッションしながら、プレスの網にかかりそうになると、ロングボールでシンプルに前線の選手を走らせた。

「ボール保持者がフリーになって、相手の狙いは裏1本。FWの選手も90分動き続けていたし、前から行きたくても行けない状況が続いていた」。1-2と逆転されてからもリズムをつかめないままハーフタイムを迎えようとしていたが、前半終了間際の2ゴールで再逆転。ハーフタイムに「立ち位置とマークをハッキリさせた」(板倉)ことで、後半は落ち着いた試合運びで時計を進めていった。

　ベトナムの組織的なサッカーを称えなければならない一方、球際のデュエルやハードワークで相手に気圧された部分もある。「相手のアグレッシブさだったり、セカンドボールが相手にこぼれたり、厳しい戦いだったけど、一戦目でこういう試合ができたことをポジティブに捉えたい」。初戦の2失点を良薬として、勝って兜の緒を締めた。

(取材・文　西山紘平)

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