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初合流の全体練習中には笑顔も…痛み残る左足首に葛藤もにじませた三笘薫「自分自身の弱さ」

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日本代表MF三笘薫(ブライトン)

 左足首負傷で個別調整が続いていた日本代表MF三笘薫(ブライトン)が16日、アジアカップ期間の合宿で初めて全体練習に合流した。この日は対人練習には加わらず、ランニングやパス練習のみの参加で、引き続き慎重な調整を続けていく見込み。練習後の取材対応では「あれくらい(のメニュー)は行けたけど、状態確認しながらの練習」とも述べており、19日の第2戦イラク戦で強行出場する可能性は低いとみられる。

 三笘は昨年12月下旬のクリスタル・パレス戦で左足首を負傷し、その後のプレミアリーグ、FAカップを欠場。アジアカップに臨む日本代表に招集された後も全体練習には加わらず、室内施設や練習場の隅でトレーナーに付き添われ、リハビリメニューを続けてきた。

 15日の練習では初めてスパイク姿でピッチに現れ、ボールを使ったメニューを開始。16日の練習で全体練習に初合流し、ランニングやサーキットトレーニング、色分けビブスを着用したパス&コントロール練習に参加した。チーム練習が7対7のポゼッション練習などの対人メニューに移って以降は、再びピッチの隅に移動し、トレーナーと個別でラントレーニングを行っていた。

 初めて参加した全体練習中には笑顔が多くみられ、チームメートと過ごす練習に充実感がにじんだ。三笘自身も「部分的にだけど、雰囲気的にも久しぶりに入れてよかった。コミュニケーションも取れて楽しかった」と前向きに話した。

 それでも自身の状態に話が向くと、慎重な見通しを口にした。三笘によると患部の腫れはないそうだが、痛みは「あるところにはある」状態。回復に向けたスケジュールは「予定通り」ではあるものの、回復の度合いは「順調だけど、(患部を)気にしながらの段階」だという。またグループリーグ期間中の実戦復帰にも「それができればベストだけどまだわからない」と話すにとどめた。

 瞬発力を活かしたドリブルを武器とする三笘にとって、とくに負担がかかる足首のコンディションは生命線。ブライトンのメディカルチームとコミュニケーションを取っているという代表チームとしても、焦って復帰をさせるつもりはなさそうだ。

 練習後の取材対応では、プレースタイルと負傷の関係性について「何度も怪我をしているし、昔からの弱さ。そこは解決しないといけない。プレースタイルもそうだけど、自分自身の弱さだと思っている」と葛藤をにじませ、徹底してきたコンディション管理にも「サッカーにかける時間は多くても、そこは見過ごしていた。まだまだ甘かったということ」と厳しく語った三笘。今後のキャリアを見据えた上でも、しばらくは慎重な調整が続くことになりそうだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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