ここからは負ければ敗退となる一発勝負。それでも日本代表FW浅野拓磨(ボーフム)の姿勢は変わらない。

「相手がどこであろうとやるべきことは変わらないのかなと思う。相手の特徴に合わせた対策はもちろんあるけど、それ以前に自分たちがやるべきことがハッキリしている。まずはそこに集中すること、あとは何としても勝つことを意識してプレーしたい」。まずは決勝トーナメント初戦のバーレーン戦に向けて、力強く決意を語った。

　グループリーグで唯一敗れた第2戦イラク戦(●1-2)以来となる対中東アジアの戦い。バーレーンはイラクと違ってボール保持率の高いチームだが、前線に長身FWを擁することもあり、イラクを見習って空中線を多用してくる可能性もある。そうなればイラク戦に先発していた浅野の反省点も活かせそうだ。

「ロングボールが増えてくると思うので、そこのセカンドボールの奪取だったり、周りとの距離感というのは、前線の選手というよりもチーム全体でそこは間違いなく求めていかないといけないところだと思う」

「蹴らせるのか、蹴らせないのかもはっきりした上で、ロングボールになった時に一人ひとりの距離感、ディフェンス、ボランチ、サイドと。特に前の選手は戻って来ないといけない距離がそのぶん長くなると思っているので、そこは自分の強みかなと思う。そういうところでもチームのために走る準備はできている」

　そしてストライカーたるもの結果につなげる役割も求められる。「セカンドボールを拾った後の攻撃というのも間違いなくチャンスになる。ボールだけに追われるのではなく、ボールを奪った瞬間の背後への飛び出しやスペースの使い方は間違いなく前線の選手に求められる。そこは常に準備しておきたい」。不発に終わったイラク戦を経て、結果を出すイメージはできている。

(取材・文　竹内達也)

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