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伊東純也離脱の衝撃…JFAは再発防止を検討、田嶋会長「しっかりとした教育はしないといけない」

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MF伊東純也

 カタールでアジアカップを戦うさなか、思わぬ衝撃が日本代表を襲った。日本サッカー協会(JFA)は2日、MF伊東純也(スタッド・ランス)がチームを離脱したことを発表。伊東の性加害疑惑を伝えた週刊誌報道を受け、JFAの田嶋会長は「すべてのことを総合的に判断した」と伊東の離脱理由を語った。

 1月31日、20代女性に対する性加害の疑いで伊東が刑事告訴されたと『デイリー新潮』が報じた。直後に行われた決勝トーナメント1回戦・バーレーン戦で、伊東はベンチ入りも今大会初めて出場なし。翌1日の練習に伊東は参加せず、その後に離脱が発表されたが、半日後には離脱の一時撤回が伝えられる。だが、改めて2日に行われたメディア対応で、田嶋会長が伊東の離脱を発表した。

 週刊誌報道では今回の疑惑は昨年6月のペルー戦後に起きたと伝えられている。田嶋会長は、この事案が日本代表活動内とは捉えておらず「われわれは、いち大人として選手たちを扱っている。(試合が)終わった後にしっかり解散している。そのなかで各自がどういうことをしているか、私たちは把握していない」と語った。

 田嶋会長はJFAの考えとして「伊東選手の案件と関係なく、われわれは組織として性暴力に絶対に反対の立場を取っている」と語気を強めた。そのうえで、今回の決定が事案の内容を示すものではないと強調する。「今われわれがシロかクロか言える立場ではないと思っている。それについての判断は考慮していない。すべてのことを総合的に判断した」と説明した。

 離脱を一時撤回としてから、JFAではミーティングが行われた。田嶋会長は弁護士数人と個別に話しており、そのなかからオンラインで参加した弁護士もいるという。カタールにいる主務、JFAの本部長やマーケティング、宮本恒靖専務理事や事務局員といった面々で朝からミーティングを重ねた。田嶋会長は現地にいる森保一監督とも話したが、指揮官からは専門家やマーケティングの考えを尊重するという意思を受け取った。離脱という最終決定には、伊東も森保監督も納得してその結論に至ったという。

 チーム解散後とはいえ、代表戦直後に今回のような騒動が起きたことには、田嶋会長も「それについてはしっかりと考えていかないといけない」と再発防止を検討するつもりだ。「選手一人ひとり、プロの選手として自立したものだと思っている。こういうことがあったということが、選手たちには一番響くものになるかもしれない。ただ、しっかりとした教育はしないといけない」と事態を重く受け止めている。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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