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活躍を誓う藤野あおば「綺麗な崩しよりこじ開けるところも必要になる」なでしこJはパリ行き最終決戦へ

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FW藤野あおば

 どんな形でも勝利を、パリオリンピックの切符を掴み取る。日本女子代表(なでしこジャパン)は28日にパリ五輪アジア最終予選第2戦で北朝鮮女子代表と対戦。第1戦はスコアレスだったため、第2戦の勝敗でパリ五輪出場が決まる。FW藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)は「仕掛けていきたい」と意気込んだ。

 24日の第1戦はフル出場だった。藤野は4-3-3の右ウイングでプレー。前半41分には右サイドでパスを受け、少ないタッチで深い位置に入り込む。強烈なクロスは相手にブロックされるが、FW田中美南の決定機につながった。

 左サイドの推進力を欠いた一方で、藤野を起点とした右サイドは効果的ではあった。「サイドの選手と1対1を作れるシーンが多かった」(藤野)。成功体験を振り返りつつ、「やっぱり仕掛けていきたい」と第2戦を見据える。

 24日にサウジアラビアで第1戦を行い、その後に出発。26日昼に到着すると、同日夕方には千葉市内で練習を行った。疲労が気になるところだが、「移動中もコミュニケーションを取りながらコンディション調整はできている」と強調。27日には国立競技場で前日練習。芝の状態の悪さが目立ったが「日本っぽい。サウジアラビアより濡れててボールも走りやすいので動かしやすい」と笑顔ものぞかせた。

 日本女子サッカーの未来を懸けた一戦だ。それでも藤野の顔に緊張の様子はない。「一戦を終えて、チームのために何かしなきゃいけないとはずっと思っている。より自分のベストパフォーマンスが出せるようにと意識付けしてやっている」と力を込める。「綺麗な崩しよりもどこかでこじ開けるところも必要になる。そういう1対1は逃さず、仕掛けに入っていきたい」。若きアタッカーは結果にこだわり、決戦に臨む。

(取材・文 石川祐介)
石川祐介
Text by 石川祐介

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