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北朝鮮シン・ヨンナム監督、日本入国に「大変な点は全くなかった」戦法は秘密貫く

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北朝鮮代表のシン・ヨンナム監督

 北朝鮮代表のシン・ヨンナム監督が20日、北中米ワールドカップアジア2次予選・日本代表戦(21日・国立)の前日会見に出席した。日本メディアからの試合に関する質問には秘密主義を貫き、「明日の試合を見ていただければ」などと話すにとどまった。

 北朝鮮代表は日本との2連戦に向け、1月下旬から複数回の合宿を実施。ところが準備の過程を聞かれた指揮官は「日本はアジアでも非常に強い国。強い国と対戦するために非常に大きな努力をしてきた」としながらも、「強い国、強いチームを相手にさまざまな準備をしてきたが、どのような準備をしてきたかの内容、過程は申し訳ないが言及しない。明日の試合を見ていただければ」と述べたのみだった。

 またアジア杯でベスト8敗退に終わった日本代表に対し、イランが繰り出したようなロングボール攻勢を試みるかという質問にも「流れ次第で戦略の変化がもたらされる。明日の試合の流れをご覧いただきたい」と短く返答。試合に向けての意気込みも「明日の試合は非常に熾烈な戦いになると思う。どういう結果が出るかわからないが、ベストを尽くしたいと思う」というシンプルなもので、多くを語ろうとはしなかった。

 唯一、口調に熱がこもったのは国立競技場を訪れる在日朝鮮人の応援に関する『朝鮮新報』の質問に対する返答。シン監督は「同胞たちの応援は選手たちにとって非常に大きな力になる。試合の成果にもつながるパワーになる。試合で同胞たちの応援を持ちながら二つの心臓を一つにしながら一緒に走っているし、一緒に肩を組みながら走っている心境でいる」と述べ、応援を呼びかけた。

 なお今回の大戦では、過去の対戦時に起きていたような入国トラブルはなかった様子。「大変な点は全くなかった。非常に良くしていただいた。感謝申し上げたい」と話した。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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