[3.22 国際親善試合 U-23日本 1-3 U-23マリ サンガS]

　ゴール枠内に収まったシュートは3本程度だった。U-23日本代表は初のアフリカ勢に苦戦し、先制したが逆転負け。MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)は「攻撃に関しては外回りになりすぎて、シュートに持っていけないシーンが多く見られた。そこは課題」と振り返った。

　前半2分のMF平河悠の先制ゴールで幸先良いスタートを切ったが、その後はアフリカ勢特有の身体能力に苦しめられた。ベンチスタートの藤田はピッチ外から冷静に見ていたことを語る。「前半から通して相手の瞬発力の差、伸びのフィジカル的な差はすごく多く見られた。そういったところから相手にチャンスができてしまったシーンは何個かあった」。前半のうちに追いつかれ、後半2失点で屈した。

　藤田は後半31分から出場。「自分が出たときには相手も少しエネルギー切れだったところもあった」。アンカーからインサイドハーフに戻ったMF山本理仁とともにビルドアップを円滑にさせた。「そういったものを初めから見せれれば」と悔しさをにじませた。

　パリ五輪出場を決めている試合巧者・マリは狡猾に日本の弱みを突いた。アフリカ勢の身体能力を、藤田は「割り切る必要がある」と語り「自分たちが日本代表と戦うのであれば、組織的に守備をするシーンや攻撃でもいい距離感を作りながら戦うことができればチャンスがある。そういったチームにも勝機はある」と前を向いた。

　藤田が特に何度も口にした課題は「シュートが少なかった」点。チーム内最多は平河のシュート2本。チーム全体でもゴール枠内に入ったのは3本程度だった。「少し無理やりでもいいから何本かシュートを打つ機会というのは必要だった」と強調していた。

(取材・文　石川祐介)

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