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秘めた決定力にも期待…守備改善を図るU-23日本代表DF鈴木海音「一番後ろの選手が体を張るところを見せたい」

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DF鈴木海音

 守備の選手としてピッチで表現したいことを強い気持ちで示すつもりだ。U-23日本代表DF鈴木海音(磐田)がパリ五輪アジア最終予選前最後の試合となるU-23ウクライナ代表との一戦に向け、苦しい時間帯の心構えについて「口だけじゃなく行動でも闘っていることを表現したい。一番後ろの選手が体を張ることを大事にしていきたい」と意気込みを述べた。

 脳裏にあるのは22日にあったU-23マリ代表との一戦だ。日本は立ち上がりの2分にMF平河悠の得点で先制したものの、徐々に押し込まれて前半34分に追いつかれ、後半に2失点して1-3の逆転負けを喫した。

 出番のなかった鈴木はベンチから見ていた90分間を振り返り、「前半の立ち上がりは守備のところでプレスがはまっていたけど、相手の個の能力ではがされる場面や、中盤で運ばれるシーンが多かった。30分くらいまで良い戦いができていたが、あの(34分の)失点からチームがネガティブな方向になっていってしまったと感じた。ラインをもう少しコンパクトにしたかった」と指摘した。

 ウクライナ戦ではマリ戦で浮き彫りになった課題の修正とともに、生き残りを懸けた個のアピールもテーマになる。鈴木は「ミーティングでは、全体としてもう少しコンパクトにしていこうということと、ボールにいくところとブロックを作るところ、(ボールに)行けない時は全員でコンパクトにしていこうと話した」と言い、ウクライナについては「映像を見てボールを大事にしてくるイメージがあった。高さも強さもある選手がいるのでそういったところを気をつけていきたい」と注意点を挙げた。

 所属する磐田では今季まだ出番はないが、出れば問題なくプレーできる自信があるのはもちろん、得点力も魅力の一つだ。

 昨年9月にバーレーンで行われたU23アジア杯予選兼パリ五輪アジア一次予選では、グループリーグ初戦のU-22パキスタン代表戦に先発してMF山田楓喜の右CKをファーサイドから右足ダイレクトで決めた。翌10月には北米遠征に参加し、U-22メキシコ代表との国際親善試合((○4-1)でもセットプレーからゴールを決めた。出場試合数はさほど多くないが、出ればしっかり結果を残している。勝負強さもアピールには大事。鈴木のプレーに注目だ。

(取材・文 矢内由美子)

●AFC U23アジアカップ2024(パリ五輪アジア最終予選)特集ページ
矢内由美子
Text by 矢内由美子

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