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大久保がW杯以来の復帰、石川も1年9か月ぶり

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 29歳の大久保嘉人(神戸)と30歳の石川直宏(F東京)がザックジャパン初選出を果たした。2人はともに04年アテネ五輪代表メンバー。大久保は10年の南アフリカW杯以来、1年8か月ぶりの代表復帰で、石川は10年W杯直前に落選して以来の復帰だ。

 アルベルト・ザッケローニ監督は「大久保は、私が日本に来てから大きなケガをして長い間プレーできなかったが、昨シーズンの終盤には高いクオリティーを見せていた。W杯でもあれだけの活躍をしたのは記憶に新しい」と評価。石川に関しては「代表ではベテランの域に入っているが、現代のサッカーで30歳でパフォーマンスが落ることはない。昨シーズンはJ2だったが、一昨年にJ1だったときに試合を見ているし、私が見た試合ではいつもいいプレーをしている。相手にとって読みづらいプレーをする」と、こちらにも高い評価を与えた。

 ともにここ数年は大きな負傷に見舞われてきた。特に大きなケガを負った箇所は、2人とも左ひざ。だが、万全な状態でピッチに立った際のプレーの質は高く、大久保は昨年のJ1で30試合出場9得点。石川はJ2で23試合出場3得点とゴールこそ多くないが、スピード豊かな突破とクロスでチャンスを演出し、1年でのJ1復帰に貢献した。

 今回は本田圭佑(CSKAモスクワ)、香川真司(ドルトムント)、清武弘嗣(C大阪)らザックジャパンの主軸攻撃陣が負傷を抱えており、ザッケローニ監督は「25人の招集選手の中でも、前めのポジションの選手に重点を置いて見ていきたい」と話している。また、「若手を多く呼んだので、(年齢的な)バランスも重視している」とも言った。

 29歳と30歳のベテランに訪れたチャンス。実力者の2人への期待が高まる。

(取材・文 矢内由美子)

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