日本代表は23日、キリンチャレンジ杯・アイスランド戦に向け、試合会場の長居スタジアムで公式練習を行った。ウォーミングアップ中にDF岩政大樹(鹿島)が腰を痛めるアクシデントがあり、練習を途中で切り上げた。関係者によると、念のため病院で検査を受ける見通しで、試合は欠場する可能性が出てきた。

以下、練習後の選手コメント

●FW石川直宏(F東京)
「チームが個人を生かす戦いができればと思う。チームのベースがあっての個人なので。今までの代表というと、生き残るために自分の特長を出してっていうのがまずあったけど、この代表ではチームのイメージと自分の特長を出すこととが、今までの監督より一致するのかなと思っている。ここに来る前から、テレビで代表の試合を見ていても、そう感じていたし、実際に来て、教わってみても、求められていることはイメージしていたとおりだなと思った」
―先発で出られそう?
「僕は途中からだと思う。みんなに聞いても、明日(試合当日)にならないとだれが出るか分からないというのがこのチームの特徴みたいだけど。出るとしたら、こう着した中でリズムを変える役割を与えられるんじゃないかとイメージしてやっている。プレーにもメリハリを付けてやりたい」
―どんなプレーを見せたい?
「ボール回しに参加しながらも、飛び出してリズムを変えることを意識している。明日の試合で重要なのはコンセプトの中で自分を力を出せるかどうか。自分のプレーのイメージはいい。あとは一連の流れの中でチームメイトと同じイメージを持ってやれるかどうかだと思う」

●FW久保裕也(京都)
―いよいよ明日は試合だが?
「早く見たいですね。どんな試合をするのか」
―他人事みたいだけど?
「出たらやりたいですけど、生で見れるので、まずはそこから入りたいです」
―練習で通用すると思った部分は?
「練習の中でも1タッチ、2タッチが多かったので、あまりシュートまでいけなかった。あまりやれたという感覚はない」

●MF増田誓志(鹿島)
「バランスを崩さないようにしながらも、ここぞというときは前に絡んでいきたい。代表は横にいったら縦というのが決まり事ではないけど、それに近いことを言われている。横、横になるより、横の次は縦にパスの方向は意識したい」
―代表で刺激を受けている?
「もちろん、できることなら毎日でも参加して、こういう練習をしたい。そういうことを考えて鹿島でもやらないといけないと思うようになった」
―去年、呼ばれていたころとは違う?
「当時は代表のことをあまり意識してなかった。自分の中で現実のものでもなかった。代表と鹿島では、やることが全然違う。選手も戦術も違うし、試合に出ることになったら緊張もするかもしれない」。26歳でめぐってきたA代表デビューのチャンス。「試合に出たら判断のスピード、前への意識を持ってやりたい」

●MF中村憲剛(川崎F)
「代表ではトップ下で使われているので、常に得点に絡むことが、あのポジションに入ったら求められる。守備でもチームのためになるように。自分がスイッチになることもある」
―新戦力も多いが、攻撃陣の連係は?
「4日ぐらいなので全部合うとは思わない。約束事をやりながら、自分たちのアドリブというか、それぞれの個性を出せればと思う。(大久保)嘉人とかナオ(石川)はずっとやっているし、久保くんぐらい。でも4日間動きは見てきたので」

●DF近藤直也(柏)
―アイスランドは長身選手が多いようだが?
「相手は背が高いみたいなので、サイドからのクロスの対応が重要になると思う。しっかり体を付けて、自由にやらせないようにしたい。日本人は高さはあまりない。単純に競っても勝てないし、先に体をぶつけて、いい体勢でヘディングされなければ枠にもいかないと思う」
―代表定着へアピールしたい?
「自分も若くないので、試合に出られるならしっかりアピールして定着できれば。ガムシャラにやりたい。この年齢だけど(笑)。DFは冷静にやらないといけないところもある。チーム全体がいいプレーができるように、後ろからバランスを取りたい」
―コンディションは?
「2月5日から休みがないので、多少疲れはあるけど、いいチャンスをもらったので、なるべく100%に近い状態で試合に臨みたい」

●DF槙野智章(浦和)
「チームでキャンプをやって、走ってきていたし、練習試合もやっていたのでコンディションは問題ない」
―左SBで練習しているが?
「監督からはしっかり中をケアするように言われたけど、チャンスがあれば前線にも顔を出して攻撃に絡んでいきたい」
―今回の合宿は新しい選手も多いが?
「新しく入ってくる選手がチームの活性化にもつながるし、新しい選手が入って、代表のサッカーができないとは思われたくない。新しい選手が入ることで、新しい味付けを加えたい。僕も若いころは緊張しながらも、先輩に優しくしてもらってきた。今度は僕らがする番だと思う」
―海外から日本に戻ってきて初めての代表戦だが?
「今回、一番いいのはチームでキャンプに参加して、練習試合や走り込みができたこと。コンディションはいいし、移動距離がないのもいいこと」

●DF今野泰幸(G大阪)
―G大阪に移籍して初めての代表戦だが?
「特に何も変わらない。常にプレッシャーのかかる場所だし、代表に来たらチームは関係ない。代表のことだけを考えているし、今はもうガンバのことを忘れている」
―国内組だけだが、どんな試合をしたい?
「まず代表チームは勝たないといけない。試合数も少ないし、いい内容で勝たないといけないと思う」

(取材・文　西山紘平)