23日、3日間の千葉県合宿をスタートさせた日本代表。アルベルト・ザッケローニ監督は、この合宿でオプションである3-4-3の布陣の精度を高めたいと語った。

以下、アルベルト・ザッケローニ監督コメント
「日本代表が合宿をやるとき、ほとんどの場合は次に控えている試合への準備のみになります。そのときはメインの布陣である4-2-3-1で試合に向けた準備の作業に追われてしまいますが、今回の合宿ではオプションの布陣である3-4-3の精度を上げていきたいと思います。この3日でこれまで代表にいた選手たちには復習してほしいし、新しい選手たちには、どうすればいいかを学んでほしい。試合の流れの中ではシステムを変えて戦うこともあると思うので、トレーニングをしたいと思っています。全選手が代表へのモチベーションを高く持ってくれていることは非常に嬉しいことです。全員がこのチームにいることを誇りに思っている。そういうチームを指揮できることは嬉しい。
―3-4-3はW杯本大会を見据えたものか?
「3-4-3は本大会を見据えているというより、今、手元にいる選手たちの特徴を見ると非常に合ったシステムだと思います。また、サイドから相手を押し込まないといけない状況が試合の中でできたときに使えると思っているので、トライしています」
―全体練習後の酒井宏樹選手の個別指導について
「3バックをトライしていますが、彼はクラブでは4枚でやっています。そのため、彼に求められることは変わってきます。1回や2回の練習で習得できるほど簡単なものではないので、できるときにやっていかないといけないと思っています」
―個別面談が長かったが、酒井選手への期待は高い?
「能力、クオリティーの高い選手です。走力、フィジカル、パーソナリティーにいいものがあるので、期待は大きいです。私の問題は代表監督ということで、時間が限られていることです。一人ひとりと1時間も話をすることもできません。(選手が)ストレスを覚えてしまいますからね」
―5月23日のアゼルバイジャン戦は?
「まずは対戦相手を見つけてくれた協会に感謝の意を示したい。海外組の中にはリーグ戦が終わっている選手もいます。彼らのコンディションキープのために、(W杯最終予選)3試合の前に1試合行いたかった。例えばドイツ組は5月にリーグ戦が終わります。6月までに試合がないとブランクが空きます。そこで試合勘を失わないように、試合を入れてもらいました」
―本田圭佑選手は?
「本田の場合は、長い間離脱していましたので、他の選手とは異なり、コンディションキープよりも、どういう状況かを見るのに良い機会になると思います。私の個人的な意見ですが、本田は代表にとって大切な存在だと思うので、間に合ってほしいと思います」
―明後日の練習試合は3-4-3を使いますか?
「はい」

(取材・文　河合 拓)