beacon

関塚&佐々木両監督が五輪での“アベック金メダル”誓う

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本サッカー協会は8日、ロンドン五輪に出場するU-23日本代表および日本女子代表(なでしこジャパン)の壮行試合として7月11日に東京・国立競技場でキリンチャレンジ杯を開催することを発表した。なでしこジャパンは同日午後5時5分キックオフでFIFAランキング10位のオーストラリア女子代表と、U-23日本代表は同日午後7時55分からロンドン五輪にも出場するU-23ニュージーランド代表と対戦する。

 記者会見に臨んだU-23日本代表の関塚隆監督は「本大会のメンバーが決まってから最初の試合になる。どういうメンバーになるか、私自身、楽しみなところと悩んでいるところと半々ですが、スペイン戦から始まるグループリーグを突破して決勝トーナメントでしっかりした戦いができるように7月11日からいい準備をしていきたい」とコメント。

 なでしこジャパンの佐々木則夫監督はオーストラリアについて「ロンドン五輪には出場できなかったが、昨年の女子W杯ではベスト8に入っており、欧州スタイルのパワーとスピードを兼ね備えた総合的なチームと評価している。五輪に向けていい準備ができると思うし、勝ってロンドンへ向かいたい」と意気込んだ。

 壮行試合となる一戦に向け関塚監督は「メンバーが決まっての初戦。しっかり我々の戦いができるメンバーを固めていく第一歩にしたい」と、ベストメンバーを見極める試合として位置づけた。

 一方の佐々木監督は「五輪の第1戦は北京でもニュージーランドと2-2で引き分け、際どい戦いをした。五輪の第1戦には“魔物”がいることを我々は体験している」と警戒。7月25日の五輪グループリーグ初戦となるカナダ戦を想定し、「6人の交代枠があると思うが、3人の枠でカナダ戦のシチュエーションを持って戦いたい。皆さんにも、五輪の第1戦を戦っているなでしこをイメージして見てもらいたい」と、仮想・カナダ戦として結果にこだわる考えを示した。

 会見の最後には両監督が五輪への決意を色紙にしたためた。佐々木監督は『新たなる挑戦』と記し、「W杯では優勝したが、五輪は新たな挑戦」と、五輪では初となる金メダル獲得を誓い、関塚監督は『蹴倒・世界』と当て字を披露。「挑むのではなく、しっかり世界を倒していく気持ちで戦う」と宣言し、「なでしこはW杯で世界一になったが、アジア大会でもそうだったように、佐々木監督とともに戦っていきたい」と、アベック優勝を飾った10年秋のアジア競技大会に続く五輪での“男女アベック金メダル”を狙うつもりだ。

 U-23代表チームは壮行試合後、いったん解散。所属クラブで14、15日のJリーグを戦ってから再集合し、欧州での事前キャンプに臨む。一方のなでしこジャパンは壮行試合翌日の7月12日にも、前日に出場機会のなかった控え組でオーストラリアと練習試合を行う予定。佐々木監督は「日本で短いキャンプをしてから欧州に行き、1試合をこなしてからベニューに入りたいという欲張りなスケジュールを考えている」と説明していた。

(取材・文 西山紘平)

TOP