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五輪へ猛アピール!!名古屋FW永井が4戦連発6点目で横浜FMの堅守破る

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[6.30 J1第16節 横浜FM1-1名古屋 日産ス]

 J1第16節は30日、各地で9試合を行い、日産スタジアムでは横浜F・マリノス名古屋グランパスが対戦した。横浜FMは後半8分、FWマルキーニョスのゴールで先制したが、名古屋も同38分、U-23日本代表FW永井謙佑が値千金の同点弾。永井の4戦連発6点目となるゴールが横浜FMにとっては5試合ぶりの失点となり、試合は1-1で引き分けた。

 横浜FMは前節23日の川崎F戦(0-0)で左足首を捻挫したMF中村俊輔が欠場。代わってMF兵働慎剛が中盤の右サイドに入り、ボランチはMF富澤清太郎とMF中町公祐のコンビとなった。
 名古屋は左膝を手術したGK楢崎正剛が欠場し、GK高木義成が今季初先発。それ以外は27日のG大阪戦(2-2)からメンバーの変更はなかった。
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 リーグ戦4試合連続無失点とクラブ記録を更新中の横浜FMと、前節まで3戦連発5得点を挙げている永井を擁する名古屋。7月2日のロンドン五輪最終登録メンバー発表前最後のリーグ戦は、永井や横浜FMのMF齋藤学らにとっても重要なアピールの場となった。

 先に決定機をつくったのは横浜FMだった。前半12分、兵藤が右サイドをオーバーラップしたDF小林祐三に展開。小林のクロスを逆サイドの中町が頭で折り返し、ゴール前に走り込んだ兵藤が右足ボレーで狙ったが、シュートはゴールライン上でDF田中マルクス闘莉王がヘディングでクリアした。

 名古屋も前半13分、小林のミスを突いたFW金崎夢生がそのままPA内に切れ込み、シュートを狙うが、DF栗原勇蔵が体を張ってブロック。金崎は同18分にも右足ミドルを放つなど積極的にゴールを狙った。

 試合は拮抗した展開が続き、互いになかなかフィニッシュまで持ち込めない。その中でも名古屋は前半30分、右サイドから中に切れ込んだ永井の左足ミドルがクロスバーを直撃。同38分にはMF藤本淳吾が直接FKでゴールを狙ったが、GK飯倉大樹の好セーブに阻まれた。

 4試合連続無失点中だが、その4試合でわずか1得点の横浜FM。この日は司令塔の中村も不在で、なかなか攻撃の形をつくれなかった。前半42分、FW小野裕二からパスを受けた齋藤が縦に仕掛け、左サイド角度のない位置から思い切りよくシュートを打ったが、GKに弾かれ、前半は0-0のまま折り返した。

 後半立ち上がりに試合は動く。横浜FMは後半8分、相手陣内で富澤が藤本にプレッシャーをかけると、こぼれ球を奪った小野がスルーパス。PA内に抜け出したマルキーニョスが冷静に右足でゴール左隅に流し込んだ。マルキーニョスの5試合ぶり今季3点目が値千金の先制点。横浜FMがリードを奪った。

 1点を追う名古屋は後半20分、MF田口泰士とMF小川佳純を下げ、MFダニルソンとDF増川隆洋を投入。DFダニエル、闘莉王、増川の3バックで、DF田中隼磨とDF阿部翔平の両サイドが高い位置に張り出し、ダニルソンと藤本が中盤のセンターに入る3-4-3にシステムを変更した。さらに同29分、金崎に代えてFW巻佑樹をピッチに送り、3枚の交代カードを使い切った。

 それでも、横浜FMの堅守を攻めあぐねる名古屋。横浜FMは2点目を取って試合を決定づけたかったが、後半35分、右サイドを突破した小野のクロスにニアサイドで合わせた齋藤のシュートもGKがセーブ。後半は完全に試合の主導権を握っていたが、追加点を奪うことができなかった。

 すると後半38分、乗りに乗っている男が、ついにゴールをこじ開けた。藤本がゴール前に浮き球のロングボールを放り込むと、ケネディが胸で落とし、永井が右足を一閃。ゴール左隅に突き刺し、4戦連発6点目となる同点ゴールを叩き込んだ。4試合連続無失点中だった横浜FMの堅守を打ち破り、試合はそのまま1-1で終了。名古屋は2戦連続ドローも4戦負けなし(2勝2分)となり、5試合ぶりの失点を喫した横浜FMも9戦負けなし(5勝4分)となった。

(取材・文 西山紘平)

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