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勝利も上を見据えるG大阪 MF家長「まだまだ甘い」

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[10.20 J1第29節 川崎F 2-3 G大阪 等々力]

 5年ぶりにガンバ大阪に復帰したMF家長昭博が、2得点を挙げて、残留争いの渦中にいるチームに勝ち点3をもたらした。前半15分にFW佐藤晃大が負傷し、トップ下にポジションを移したことで、より高い位置でプレーする機会が増えると、前半21分、後半31分とPA内で左足を振り抜き、2ゴールを挙げている。

「まずはチームが勝つこと。第2は自分がゴール、アシストをすることを考えて試合に臨んだ」と振り返る家長は「今日に関しては、2点取れて良かったです」と笑顔を見せた。佐藤の負傷があり、トップ下に入ったことでより機能したようにも見えたが、それは「たまたま」と言う。「佐藤がいたら、前線で潰れてくれて守備もしてくれる。そういう強みがあるし、(倉田)秋は秋で、中盤の中でボールを受けるのが上手い。それは人それぞれ。個人的にはどっちでも大丈夫かなと思います」。

 7月にチームに復帰して以来、なかなかコンスタントに出場することができていなかった。しかし、今日の試合で4試合連続スタメン出場し、連係が取れてきた手応えもつかんでいる。「チームにフィットしている感じもあります。自分自身、もっとできると思うし、チームに貢献できる自信も常に持っている。それをグラウンドで表現したいと思います」と、語った。

 この日の3得点は、いかにもG大阪らしい、パスワークから生まれた。その得点の形に家長は手応えを口にした。「ハル(藤春廣輝)のゴールも含めて、今日の3点はみんなでイメージを共有できたと思うし、こういう場面をもっと増やせるようにしたい。2点決めましたが、最後に僕が決めただけで、誰があそこにいても決められたというゴールだったと思います。みんなで崩せたゴールだった」。

 勝ち点3を積み重ね、新潟を抜き16位に浮上したG大阪だが、降格ゾーンにいることは変わらない。家長も「まだまだ甘いところがある」と、課題を口にする。「今日も2点を追い付かれたのはチームとして甘い部分だと思うし、僕自身も攻撃の部分でまだまだ甘い部分もあるし、向上しないといけない。この状況を抜け出すためにも、チームも向上しないといけないし、個人的にもレベルアップしないといけない。それは優勝争いをしても、残留争いをしても一緒だと思うから、もっともっと良いサッカーを見せられるようにしていきたい。内容プラス結果を求めていきたい」と、2点を挙げての勝利にも兜の緒を締め直した。

(取材・文 河合拓)

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