beacon

清水がナビスコ杯決勝の前哨戦制しACL圏内まで勝ち点1差に迫る

このエントリーをはてなブックマークに追加
[10.27 J1第30節 鹿島1-2清水 カシマ]

 11月3日に行われるナビスコ杯決勝と同一カードとなった前哨戦は清水エスパルス鹿島アントラーズに2-1で競り勝ち、2試合ぶりの白星を飾った。清水はこれで4試合負けなし(3勝1分)。この日、3位浦和が引き分け、4位柏が敗れたため、5位から4位に順位を上げ、ACL出場圏内となる3位浦和に勝ち点1差まで迫った。

 試合は立ち上がりに動く。清水は前半7分、DF平岡康裕が右サイドのスペースにロングフィード。走り込んだDF吉田豊がワンタッチでゴール前に落とすと、FW金賢聖が鋭い反転から左足を振り抜き、豪快にゴールネットを揺らした。

 1点を追う展開となった鹿島も徐々に攻撃にリズムが出てくる。前半21分、DF西大伍からのスルーパスに反応したFW大迫勇也が右足ループシュートを狙うが、GKがキャッチ。同28分には開幕戦以来の先発となったMF本山雅志のスルーパスからMFドゥトラが左足で狙うが、ゴール左へ。同34分、大迫が角度のない位置から狙ったシュートもゴール左へ外れた。

 攻め込みながらゴールが遠い鹿島に対し、清水は前半42分、FW大前元紀がドリブルで右サイドを駆け上がり、GKと1対1を迎えるが、シュートはGKがセーブ。2-0と突き放す好機を逃すと、直後の前半43分だ。鹿島はMF小笠原満男の右CKにDF岩政大樹が右足ボレーで合わせ、1-1の同点に追いついた。

 前半終了間際に試合を振り出しに戻された清水だったが、そのわずか1分後に再び勝ち越しに成功する。左サイドでボールをキープした金がアーリークロス。ゴール前に飛び込んだ大前がダイビングヘッドで押し込み、2-1とリードを奪った。

 後半開始から本山に代えてMF本田拓也を投入した鹿島は後半16分、西に代えてFW興梠慎三もピッチに送り込む。MF柴崎岳が右SBにポジションを下げ、興梠が2列目の右サイドに入る攻撃的布陣で反撃に出ると、直後の後半17分、MF遠藤康のスルーパスに抜け出した興梠が右クロス。MFドゥトラが完全にフリーとなり、ヘディングで叩き付けたが、惜しくも左ポストを直撃した。

 同点ゴールを目指して攻勢を強めていく鹿島だが、清水守備陣も集中力を切らさない。平岡、DF村松大輔の両CBが体を張って跳ね返し、2失点目は許さなかった。後半42分にはDFカルフィン・ヨン・ア・ピンを投入して守備を固めた清水。GK林彰洋の好守もあり、2-1のままロスタイム6分間も逃げ切った。

 ACL出場圏内を射程圏に捉え、ナビスコ杯決勝にも弾みを付けた。「上位のチームが引き分けていたので、ここで勝ったらデカいと思っていた。しっかり守って、勝てて良かった」。そう笑みをこぼした大前は1週間後に迫ったナビスコ杯決勝に向け、「いい形で入れると思うけど、全然違う2つの大会。次も鹿島を倒すことだけを考えて1週間過ごしたい」と決意を新たにしていた。

TOP