[10.28 J2第40節 富山0-2湘南 富山]

　3位湘南ベルマーレが敵地で19位カターレ富山を2-0で下し、7試合ぶりの白星を挙げた。この日、2位京都が敗れたため、残り2試合で勝ち点差は「4」から「1」に。逆転での自動昇格も現実味を帯びてきた。一方、最下位・町田が勝ったため、19位富山のJ2残留決定も次節以降に持ち越しとなった。

　3戦連続ドローで最近6試合勝利なし(3分3敗)と、これ以上は勝ち点を落とせない湘南。前半25分、FW岩上祐三からパスを受けたMF高山薫が右足ミドルを狙うと、惜しくもクロスバーを直撃した。ホームでJ2残留を決めたい富山も果敢にゴールを狙い、前半39分にはMF苔口卓也が思い切りの良いロングシュートを放ったが、GKの好セーブに阻まれた。

　0-0のまま後半に折り返すと、先にチャンスを迎えたのは富山。後半4分、MF國吉貴博のミドルシュートをGKが弾いたところに苔口が詰めたが、シュートは枠を捉え切れなかった。すると後半15分、湘南がトリッキーなセットプレーで均衡を破る。右CKから岩上がマイナスにクロスを上げ、MF永木亮太がPA手前からミドルシュート。ゴール前のDF島村毅がヒールで角度を変え、GKが前にこぼしたボールをFW大槻周平が押し込んだ。

　待望の先制点でリードを奪った湘南は後半43分、左サイドでボールを持った高山のスルーパスからMFハン・グギョンがPA内左に抜け出し、マイナスの折り返しを岩上が左足で流し込み、2-0と突き放した。

　4試合ぶりの先発起用で試合を決定づける追加点を決めた岩上は「勝つことを第一に考えていたので、勝つことができてよかった」と、9月14日の草津戦(2-0)以来となる勝利に安堵の表情。2位京都に勝ち点1差まで迫り、自動昇格の可能性も十分にある。残り2試合の相手は鳥取、町田。残留を争う下位チーム相手のラスト2戦に向け、「勝たないと昇格できないと思っている。あと2勝して、J1に昇格したい」と力強く話していた。