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[練習試合]2得点のC大阪MF柿谷「シーズン中も決めたい」

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 背番号8がピッチで躍動した。2012年夏にMF清武弘嗣がニュルンベルクへ移籍して以来、空き番号となっていたセレッソ大阪の8番、今シーズンからはMF柿谷曜一朗が背負っている。宮崎でトレーニングキャンプを行っているC大阪は12日、大学選抜と練習試合を行い、前半に6ゴールを挙げて6-0で勝利した。この試合で柿谷は、先制点を含む2得点を記録、MFブランコの得点を演出し、存在感を見せつけた。

 8番について「プレー中は気にしないので、あまり変わりません」と話したが、中心選手としての自覚は増している。「大学選抜ということで、強いし、モチベーションも高い。最初に受けるとしんどくなると思っていたので、先にゴールを取れば落ちるかなと思っていました」と、試合の意味、対戦相手の状況を考え、プレーしていたことを明かす。

 その言葉通りに、柿谷は前半から飛ばした。6分に最終ラインの裏でブランコからのパスを受けてGKをかわしてゴールを決め、試合の流れを完全に自分たちに引き寄せた。その2分後にも柿谷は、PA内でシュートを放ったが、左サイドネットに外れている。13分には前線でボールを収めて味方の攻め上がりを促し、ゴール前に人数を増やしてからの遅攻につなげている。さらに20分にはブランコのCKをゴールから離れた位置で受けてシュート。GKが弾いたところをMFシンプリシオがつめて3点目。28分には中盤から豪快にミドルシュートを叩き込み、試合を決定づけた。

 ただし、後半は大学選抜が持ち直したこともあり、スコアレスに終わっている。柿谷は「まだ90分走れないなと感じました。走り負けていたので。そこは徐々に上げていきたいし、決めるところをもっと決めないと、Jリーグでは通用しないと思います」と、後半を反省した。この試合ではFWエジノともプレーしたが、ゴール前で意思疎通がうまく計れない場面もあった。「まだ信頼してもらっていないと思うので、普段から仲良くやって、良いコンビネーションでやりたい。エジノとブランコが絡みたがるけど、そこに僕が入っていけばいい」と語る。

 鮮やかなミドルシュートについても「狙い通りといえば、狙い通り。でも、(雨で濡れている)芝を考えて、低いシュートを打っていればもっと良かったと思います。シーズン中も決めたい」と、満足した様子はない。成功したプレー、失敗したプレー、そのすべてでより高いレベルを求めていく。

 このキャンプでは「とにかくコンディションを上げること」を意識するという。「まだ連続したプレーのあとだと息が上がる。連係面とかは、練習を重ねていけば改善すると思うけど、コンディションを上げられるのはこの期間しかないから」と、シーズンを戦い抜く体づくりをテーマに挙げた。Jの舞台で伝統の8番を輝かせるためにも、柿谷は真摯に一つひとつのトレーニングに取り組んでいく。
(取材・文 河合拓)
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