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23歳以下7人先発の札幌、35歳MF砂川と28歳FW内村の“ホットライン”が劇的勝利もたらす

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[3.3 J2第1節 千葉0-1札幌 フクアリ]

 18歳のMF神田夢実や19歳のDF奈良竜樹ら先発11人中7人が23歳以下の若い選手が並ぶ中、コンサドーレ札幌在籍11年目の35歳MF砂川誠と在籍4年目のFW内村圭宏のコンビが劇的V弾をもたらした。後半アディショナルタイム、札幌は左サイドで相手のボールを奪うと、中央のFW前田俊介が右サイドの砂川へ展開。後半41分に投入され、「1回はビッグチャンスをつくれるという意識で入った」と振り返る砂川が左足でPAへボールを入れると、CBのギャップを突いて走りこんだ内村が右足ダイレクトで決勝弾をゴールネットへ突き刺した。

 砂川が「(内村とは)分かり合える間がある。『ここに出て』、と言わなくても分かってくれる」と説明し、内村も「砂さん(砂川)からはいつもいいタイミングで出てくる」と称賛する2人のホットラインが試合終了間際のカウンター攻撃を完結。好守で相手を無得点に抑えていたアウェーチームにとって大きな、大きな1点となった。

 J2降格した今季、チームは約半数が入れ替わり、ここ2年間でU-18チームから計11人が昇格している。その中でもJ1復帰を目指すチームに彼らの力は欠かすことができない。財前恵一監督は殊勲の内村について「本当に動きの質も含めて素晴らしい動きをしてくれた。もう少し彼にいいボールが出れば自分たちのペースというか、チャンスが増えるんじゃないかなと思います。きょうもゴールを決めたんですけど、もっともっと点を決めるだったり、ゴール前の回数を増やしてくれればと思います」とさらなる期待を寄せる。

 その内村は「まだ良くなると思うし、継続してやること」と宣言。開幕戦のヒーローは、若いチームを引っ張り、1年間通してチームの勝利に貢献することを誓った。

(取材・文 吉田太郎)

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