beacon

宇賀神弾で浦和が名古屋を下し、1シーズン制初の開幕2連勝

このエントリーをはてなブックマークに追加
[3.9 J1第2節 浦和1-0名古屋 埼玉]

 J1リーグは9日に第2節を各地で行い、埼玉スタジアムでは浦和レッズ名古屋グランパスを迎え、ホーム開幕戦を戦った。後半9分にMF宇賀神友弥のシュートで先制した浦和は、追加点こそ挙げられなかったが、その後も主導権を握り続けて1-0で勝利。5万2293人を集めた埼玉スタジアムで、1シーズン制となった2005年以降、初となる開幕2連勝を飾っている。

 浦和は開幕戦の広島戦(2-1)と同じ3-4-2-1の布陣、同じメンバーで試合に臨んだ。対する名古屋は、開幕戦の3-4-2-1から、4-2-3-1へと布陣を変更。ボランチはMF田口泰士に代えて、MF中村直志を起用。また、FW玉田圭司に代えてMF小川佳純を右SHで先発出場させている。
[スタメン&布陣はコチラ]

 最初にチャンスを得たのは浦和だった。前半5分にMF梅崎司が倒されてFKを得ると、MF柏木陽介が左足でゴールを狙ったが、クロスバーを越えて行った。対する名古屋も6分に、MF藤本淳吾が距離のある位置から直接FKでゴールを狙ったが、ボールはGK加藤順大にキャッチされている。ボールを保持する浦和は12分、MF原口元気がFW興梠慎三にスルーパスを出す。興梠はPA内左のMF柏木陽介に展開、折り返しを原口がシュートしたが、DFに弾かれる。このこぼれ球をMF阿部勇樹がシュートしたが、ボールはクロスバーを越えている。

 その直後には名古屋にビッグチャンスが訪れる。右サイドのスローインの流れから、MF小川佳純がシュートしたが、ボールは右ポストを叩き、外に外れて行った。両チームともに高い位置までボールを運べない、こう着状態が続く。攻撃のビルドアップがなかなかうまくいかなかった浦和は、23分にDF槙野智章がミドルシュートでゴールを狙ったが、右に外れている。その後も浦和が何度かチャンスをつくったが、両チームともに得点を挙げることはできずに、0-0で前半を折り返した。

 後半9分に先手をとったのは、浦和だった。リトリートした名古屋に対し、MF鈴木啓太が鋭い縦パスを通す。興梠がボランチとCBの間でこれを受けると、左サイドから最終ラインの裏に走りこんだ宇賀神が、ダイレクトで右足のシュートを決めて、浦和が1点を先制した。

 攻撃が全く機能しない名古屋は、後半17分に中村と藤本を下げて、MF田口泰士、FW玉田圭司を同時に投入する。しかし、浦和優勢の流れは変わらない。後半21分には梅崎を下げて、MF平川忠亮を起用する。その直後の22分には柏木のCKにDF永田充が合わせたが、GK楢崎正剛の好セーブに阻まれる。同23分には最終ラインの背後で興梠がボールを受ける。PA内でDFをかわそうとしたが、相手に引っかかる。このこぼれ球を走り込んできた阿部がシュートしたが、右サイドネットに外れた。

 後半28分には名古屋も、浦和DFがクリアーしたボールを拾ったMFヤキモフスキーが、強烈なシュートを枠に飛ばしたが、GK加藤が枠外へとはじき出した。後半31分にストイコビッチ監督は小川を下げて、MF田鍋陵太を送り出し、交代枠を使い切った。浦和も34分に原口を下げて、MFマルシオ・リシャルデスをピッチに送り出した。

 交代からわずか1分後、マルシオ・リシャルデスはPA内でボールを保持し、柏木にパス。決定機をつくったが、柏木のシュートは枠を大きく外れて行った。同40分に浦和は柏木をベンチに下げ、MF那須大亮を起用。鈴木をマルシオ・リシャルデスと2列目に並べた。最後まで歯車の噛み合わなかった名古屋に対し、浦和は隙を見せることなく最後までボールを保持して1-0で勝利。開幕2試合で勝ち点を6に伸ばしている。

(取材・文 河合拓)

TOP