beacon

インカレMVPの大宮FW富山がJ初ゴールも、新潟劇的弾で1-1ドロー

このエントリーをはてなブックマークに追加
[3.16 J1第3節 大宮1-1新潟 NACK]

 16日、J1第3節が行われ、大宮アルディージャアルビレックス新潟戦は、後半31分に早稲田大から加入したFW富山貴光のJ初ゴールによってホームの大宮が先制したが、新潟は後半終了間際にDF金根煥が同点ゴールを決めて1-1で引き分けた。

 大宮は今季1勝1分。昨年9月から続いているリーグ戦連続無敗を13試合に伸ばしているが、内容よく前半を戦ったのはDF藤田征也を出場停止で欠く新潟だった。前節広島戦では退場者を出して70分間近くを10人で戦い競り負けた新潟だったが、FW田中達也やFWブルーノ・ロペスがPAでプレーする回数を増やし、MF田中亜土夢やオーバーラップした右SB坪内秀介(前・大宮)のミドルシュートなど前半をシュート数6-1で折り返す。

 一方、FWズラタン、FWノヴァコヴィッチの2トップと中盤との距離が離れてしまった大宮はなかなか厚みのある攻撃をすることができない。22分には左サイドからショートパスをつなぎ、ノヴァコヴィッチが右足を振りぬく場面もあったが、先制することができなかった。

 ハーフタイムに大宮のベルデニック監督が「相手はアグレッシブに来ている。我々はシンプルに自分たちのサッカーをしていこう」と語り、新潟の柳下正明監督が「全体的には前半と同じことをくり返すように。集中を切らせるな。残り45分だ」と選手を送り出した後半もなかなかスコアは動かない。

 後半立ち上がりも主導権を握っていた新潟は17分、右サイドでインターセプトしたMFレオ・シルバが距離の長いスルーパス。FWブルーノ・ロペスは飛び出したGKをかわすが、体勢を崩したまま強引に放った右足シュートはヒットしなかった。一方、前線でボールを収めるズラタンを軸に押し上げようとする大宮は、28分に左サイドのズラタンから中央のノヴァコヴィッチに決定的なラストパスが入りかけるが、新潟は左SB金珍洙が素晴らしいクリアを見せて、得点を許さなかった。

 それでも大宮は31分、新星のプロ初ゴールでスコアを動かす。敵陣右中間でズラタンがFKを獲得すると、左SB下平匠が中央へ放り込んだボールに反応した富山が頭で先制ゴールを押し込んだ。5分前に投入されたばかりの富山は1月の全日本大学選手権(インカレ)で優勝した早稲田大から今季加入し、これがリーグ戦2試合目の出場。インカレMVPのストライカーが決めたJ初ゴールで大宮がリードを奪った。

 それでも大宮はこの後、オープンスペースへボールを運んで決定機をつくりながら、2点目を奪うことができない。対して、決定機をつくられながらもゴール前で粘った新潟が起死回生の一撃で歓喜の瞬間を迎える。アディショナルタイム突入後の後半47分、新潟は自陣からショートパスをつないで敵陣へ持ち込むと、中央の田中亜が右サイドへスルーパス。これを交代出場のFW川又堅碁がダイレクトで中央へ折り返すと、前線へ上がっていた金根煥が左足を懸命に伸ばして劇的ゴールを押し込んだ。

 過去の対戦成績が13勝10分13敗とタイだったオレンジダービー。今回は新潟の劇的ゴールによって勝ち点1を分け合った。

TOP