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三浦監督“初陣”の東京V、岡山と1-1ドロー

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[3.17 J2第3節 東京V1-1岡山 味スタ]

 J2は17日、第3節を行い、味の素スタジアムではともに今季未勝利の東京ヴェルディファジアーノ岡山が激突。後半16分に岡山FW荒田智之が先制ゴールを決めたが、東京Vは36分にDF福井諒司が同点ゴールを決めて1-1で引き分けた。

 ホームの東京Vはクラブから開幕戦、第2節と2試合のベンチ入り停止処分を受けていた三浦泰年監督が東京V指揮官として初めてベンチ入り。第3節で迎えた“初陣”は4-5-1システムでGKが佐藤優也。4バックは右から関光博、金鐘必、刀根亮輔、福井。中盤は中後雅喜鈴木惇のダブルボランチで右MFが西紀寛、左MF飯尾一慶、トップ下に安田晃大が入り、FW高原直泰が1トップを務めた。西と、今月1日に北九州から加入した関は今季初出場、初先発となった。

 対する岡山は3-4-3システムでGK中林洋次、3バックは右から後藤圭太竹田忠嗣植田龍仁朗の並び。中盤は千明聖典と早稲田大から加入した島田譲のダブルボランチ、右MFが澤口雅彦で左MFが田所諒。前線の3トップは荒田を頂点に桑田慎一朗石原崇兆が背後に構えた。島田はJデビュー戦、桑田も今季初出場だった。

 前半は岡山が好守から千明と島田のダブルボランチを軸に相手の背後を取って攻める。その前に東京Vの守護神・佐藤が立ちはだかる展開となった。岡山は9分、左サイドの石原からのパスを島田が前方へはたくと、抜け出した荒田が決定的な右足シュート。さらに17分にも荒田とのパス交換から石原が右足シュートを放つと、28分には右クロスがエアポケットに入ったようにゴールエリアの石原の胸へ。これを石原が右足で叩いたものの、東京V・佐藤が左へ跳んでビッグセーブする。

 岡山はさらに30分にも荒田のグラウンダーの右クロスを澤口がダイレクトで合わせ、32分には縦パスでDFと入れ替わった荒田が左足を振りぬく。だがこれを佐藤の好守に阻まれると、40分に千明のスルーパスから石原が迎えた決定機も佐藤に左手ワンハンドでセーブされて1点を奪うことができない。

 一方の東京Vは低い位置でこそボールが動くものの、鋭いプレッシャーをかけてくる岡山を押し返すまでには至らず、自陣でプレーする時間帯が長くなり、攻撃はカウンター中心となった。13分に高原が右足ミドルを放ち、31分には右クロスのこぼれ球を中後が右足シュート。セットプレーの増えた前半終盤の44分には右CKのクリアボールが飛び込んだ福井の肩付近に当たり、ゴール方向へ飛ぶがボールは左外へ外れた。

 東京Vは後半開始から安田に代えてFW常盤聡を投入。高原へのサポート向上とともに敵陣で攻める時間を増やしていく。3分には左CKのこぼれ球から鈴木が左足ミドル。6分には敵陣左サイドでインターセプトした高原が自ら持ち込んでからクロスを上げ、7分には右サイドのこぼれ球に走り込んだ関の強烈な右足シュートがゴールを襲った。

 13分にも鈴木が強烈な左足ミドルを放つなど攻勢をかける東京V。しかし先にスコアを動かしたのは岡山だった。後半16分、岡山は敵陣中央、右サイドでFKを獲得。島田が得意の左足でGKとディフェンスラインの間へ放り込むと、走りこんだ荒田がバックヘッドでゴール左隅へ流し込んだ。

 リードを奪った岡山は21分に桑田に代えてFW押谷祐樹、そして29分にはMF鈴木崇文をピッチへ送り出す。一方、今季開幕戦からノーゴールの続く東京Vは32分にFW南秀仁を投入。すると36分に待望の初ゴールが生まれる。右FKをファーサイドの高原が折り返すと、中央の福井が頭でゴール右隅へねじ込んで同点に追いついた。

 先制後の決定機を逃し続けたことで追いつかれてしまった岡山は41分に最後のカードとしてFW上條宏晃をピッチへ送り出し、東京Vも直後のMF杉本竜士投入で試合を決めに行く。ただこの後、ともにPAまでボールを運ぶものの、後半アディショナルタイムに高原の右クロスから東京V・中後が放ったヘディングシュートがわずかにゴール右へ外れるなど決定打を放つことができず。ともに今季初勝利は来節以降へ持ち越しとなった。

(取材・文 吉田太郎)

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